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庭の国光、落果が始まった。これ以上樹上に置いても傷むだけだから全て収穫する。既に三分の一は落下していて、傷んだところを切り分けて食べていたが、そうそう食べ切れるもので無し。
人に譲っても構わないけれど、薬剤も袋かけもしないで育ったリンゴは見た目も随分悪いのである。虫害を受けていない果実でも肌目はシミも目立つ荒れ肌で、喜ばれそうにもないのである。
国光なので固く酸味が多い品種で、ジャムやコンポート、焼き林檎、あるいはパイなどに使うと美味しさ倍増と小生的には思っていても、まず見た目から入る都会人には無理があろう。
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傷んだところを切り外す事小一時間、2.3kgの果肉が用意でき廃棄率は60%程度だった。当初はジャム2kgも必要ないからペーストで冷凍保存し、折々に使いまわせば良いと考えたけれど、圧力鍋で加圧加工した事で果汁を取りだし易く全量ジャムになった。
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分離した果汁は約1.5ℓほどで、捨て始めて「アッ!」と思い、糖度を図ったら9度は有るではないか。口に含んだら甘くジューシーなのである。まあ、あったり前であるが捨てるには惜しく、炭酸と合わせて飲めば美味しさ倍増のはず…。という事で半分を確保する。
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砂糖は300g程度しか家に無く、糖度30%前後のリンゴジャムとなった。砂糖でなくオリゴ糖を使用して試食用に作りかったけれど、砂糖と異なり保存性が不明だし、甘みもならず、1日スプーン2杯程度の使用上限があるのでジャムには不向きかと取り止めた。
しかしまだ国光は有るから100g程度をオリゴ糖でと黒糖で作ってみたい。酸味が美味しいジャムと濃厚な黒ジャムが出来るはずだ。
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パンだけでなく、英国風に紅茶に加えても溶解しやすい性状である。これぞグルメの極致であろう。食べたいものを食べたいように自ら作るのは、労多くても大切な課業である。