トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

*ごめんなさい山頭火

2018-09-11 | 温故痴新
          この森果てもない森づくりつくつくぼうし
              このたび果てもない旅のつくつくぼうし

          けふもいちにち山を徘徊してしまった
              けふもいちにち風を歩いてきた

          一羽来て啼かないジョウビタキ
              一羽来て啼かない鳥である

          どうしょうもない頭頂をなでている
              どうしょうもない私が歩いている

          あるけばつまづくいそげばけつまづく
              あるけばかっこういそげばかっこう

          ぼうぜんとして佇めるししのあと
              ゆうぜんとしてほろ酔へば雑草そよぐ

          膝も傷みだしたか
              笠も漏り出したか

          きり仕舞いきりにはならぬ赤とんぼ
              霧島は霧にかくれて赤とんぼ

          まだ逢いたい人が消えてゆく
              まだ見ることもない山が遠ざかる


 遊ぶつもりは毛頭なかった。毛頭は無くなって久しいし…。しかしながら先日、山頭火の句「分け入っても分け入っても青い山」をもじってみた折りに「山頭火の句は!!!」と入り易いのに気付いてこの始末だ。祥月命日「一草忌」は10月だが、今日は山頭火の命日でもある。
 「自由律俳句」と言う事もあって普遍性があり沁みいるハードルが低いのだろうが、それよりも「共感力」と言った方が良いのだろう。もう二度と悪さは致しません…かも。

          うごめける臓腑おさえて山頭火   トロルお爺