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頂き物の圧力鍋のうち後釜の新品同様はめどがついたが最初に手に入った圧力鍋はパーツを交換したり蒸気取り出しパイプの固定にアルミ溶着を試みたもののアルミが流れず頓挫、「仕方が無いのでお手紙書いた・・・」事は無かったけれどコンクリートを接着できる接着剤で接着を試みた。しかし一週間たっても硬化せず力を加えると微かに弾力的に動く。これでは使用中に蒸気漏れしてしまう公算が大である。
既にリサイクルセンターで圧力鍋を購入できる金額は投入してしまったから無駄にはしたくない。「何か良い案はないものか?」と思案した結果「管材の転用」が出来るのではと思い立って水道用品売り場を物色。その中によさそうなサイズがあったから購入してきたが、ねじ込み式になるから蓋にねじを切るためのタップも合わせて購入した。タップだけで1,300円もして「高いなあ!」と思ってもねじ切りせねば密閉度が落ちる。
この日は「雨天」の予報なので蒸留器の工作に決着をつけるには丁度良い。先住民の戦闘前の決まり文句「死ぬには丁度良い日だ」ではなく「するには丁度良い日」なのだった。
購入した部材は「竹の子」と呼ばれるホースを繋ぐ、恐らくガス台用の部品の様だ。これに反対側から押さえるオス・メスキャップと蓋にねじ切りする管用の1/8サイズのタップとシリコンパッキンを購入した。既に接着してあったアルミパイプを難なく外し蓋の孔内径を計ったら基準の下穴より大きくオスネジの外径に近かった。これではネジ山が立つか危ぶまれたけれどやってみるしかない。
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この蓋に装着されていた調整器がさび付いて緩まず結局はアルミの蓋が負けてネジ山がつぶれて調整器が外れた結果なのだったが、恐らくこの調整器のネジ山は1/8ではなかったかと想像できた。うまく緩んでくれていたらそのまま交換可能だったかもしれないが、今となっては繰り言でしかない。
竹の子部のネジが鍔元まで入るようにタップでネジ立てし、裏側からパッキンを当ててキャップで締める。キャップ部のオスネジ部は使用しないけれど、この部分に4φの孔を4カ所開け蒸気孔が詰まらぬように配慮はしておいた。安全弁は交換して作動できる状態にしてあるけれど、蒸気流出は無い方が効率的だ。
竹の子部
裏側キャップ部
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鍋に水を入れ沸騰させて蒸気漏れテストをした。蓋のパッキンを交換したから鍋との合わせから蒸気漏れも無く、蒸気取り出し孔も6Φあったので新品同様の圧力鍋の4.5φより無理が無い。鍋は古いけれど蒸留鍋としては使い勝手が良くなって、これでようやく安眠出来そうだ。
もう一方の新品同様の鍋蓋の孔を広げれば頑固な竹の子取り出し口を装着できるけれど、今のところは圧力鍋としても使えそうだから改造なしで様子見だ。とりあえずは古い鍋の方が適用度が高い。すでに試験蒸留は決まっていて「柑橘はるみ果肉」1kgで行う予定だ。風味も味わいも濃厚なミカンなので楽しみ・・・。キンカンも良い芳香蒸留水が採れると目論んでいるけれどキンカン1㎏の調達は難しいのだった。