トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

キジョランの自生株見つけたぁ~!? 

2020-03-20 | 蝶の食草園
 水辺の作業の行きかえり晩冬から初春、通る道すがら目にする大冠毛を付けた種子「キジョランの種子」と思い採集しては播種し株を増やそうとしてきた。ところが昨年に発芽したのはハート形のキジョランでは無くて、やや長めの葉を持つ蔓性だった。名前はS先生に伺って知ったもののメモしなかったばかりに記憶されずじまいで、今度はメモをポケットに入れておかねばならない。

 さて、この日も擁壁下の絞り水で湿った場所で見つけた。「近くにあるはずなのに・・・」と斜面の林内を覗き見していたら「あれだー!」と独り指差ししてしまった。下からのぞき込むのも指差しするのもエチケットに反する行為とまだ失念していない小生であるが、今回はそうはいかなかった。「どこか近くに自生株があるはず・・・」と恋焦がれ何年も経ったのだ。
 ようやく見つけたと斜面を登る。この斜面は10年ほど前に侵入竹を除伐していて、それ以来入る理由もない魅力も無い斜面だった。それが一転した。

 斜面を登る途中と株の周囲の探索で7粒ほどの冠毛を付けた種子を拾った。冠毛だけの物も幾つかあったものの種子は見当たらず、それでも現在自宅で吸水させている種子と合わせると10粒を超えた。今期はこの種子を播種し何本かの養成蔓を得たい。
 蔓元で見上げれば10m以上の高さに延び、先端は巻き付く対象が無いので自ら絡み合って高みを目指していた。立派な親蔓である。葉の詳細は肉眼では分からず、撮影し確認したら対生だったので喜んだのも束の間、どうも葉形がハート形ではない。食痕を探したが食草園の葉のように「食痕に溢れている」感も全くなく、それでは正体は何かと思っても解に至る知識も無し。ここはS先生に写真鑑定をしてもらうしかないだろう。

       葉には届かない高さ   対生だがハート形とは言い難い   種子はキジョラン風

  20日、蔓直下のテイカカズラの、これの蔓の中に半割れした莢を見つけ、その中に開いていない冠毛と種子が残っていた。これで周辺で散見してきた降下種子の散布元であることが確認できたが、葉の形から「キジョラン」でない公算が強くガッカリが再び襲う。それでも見上げて葉を観察すると多少は食痕らしい孔がある。食草になっているのかどうかはS先生の教えを受けるしかないだろう。

二つ池分水池のオーバーフロー部を改修

2020-03-20 | 水辺環境の保全
 二つ池の前端部は分水池になっている。出水時に必要以上の流入が無いように逃げ道を設えてあるのだ。同じ仕掛けは泥水池1にもあって、この設えは文字通りの「分水」でトンボ池へ水を振り分けるためである。どちらも二つの堰のバランスを保っていないと意味が無くなってしまう。

 二つ池の分水池この部分は水が溢れだしやすくなって泥の堤で応急処置をした程度では収まらなくなった。それでも二つ池への流入に支障は無いけれど、二つ池のオーバーフロー部能力以下の流入では用をなしていないと言える。そこでかねてから用意をしていた梁材を運んで設えた。はば1尺厚さ3寸の廃材だけれど中は生きている材である。これを半分にして一方は泥水池4の拡幅時のオーバーフロー部に使うことにしている。

 既存の丸太組はそのままにして泥を盛り水止めしてから梁材を埋める溝を掘って掛け矢で打って落ち着かせた。後は堅めの粘土質で周囲を突き固め改めて落ち口側に洗堀防止用に丸太を並べて完成した。丸太から水路に落ちる辺りはコンクリートの廃材板を敷き、さらなる洗堀防止とした。
 この部分の水位の調整は手斧で削りながら調整して済ます。手斧は結構便利な道具でチェーンソーで削るより軽快に軽快にデザインが出来るのが重宝するところである。

 斜面側の水際保護のため風倒木で押さえ、更にその上に朽木を集めて重ねた。水域の周りは「エコトーン」と考えて植生を育むように心がけても威野志士様の連夜周年の跋扈往来で泥地と化してカエルやヘビの隠れる場所も無い。せめて少ないながらも集積部があれば役に立つだろう。人間社会だけでなく野生も「安心安全」は何よりなのだ。