トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

山の孔多の空遠く・・・

2020-03-10 | 今日は真面目に
 キジョランが見上げる高さまでに成長してくれて産卵期以降には幼虫を簡単に観察できる条件が整ったけれど幼虫の生存は厳しいものがあるようで3月に入ってからは一匹の幼虫も確認できなくなった。

 今期は寒さは厳しくなかったし、毒を体内に貯蔵している幼虫を捕食する生物もいないと思うものの、数が漸減していくのは毎度のことになる。地理的に「産卵させてはならない環境」とは思えず、あのキジョランが多いという石灰岩質の高尾山では産卵・羽化まで成立しているかどうか知らないけれど、高尾山で羽化しているようなら当地でも大丈夫なような気がする。

 10年も前の事だがゴールデンウイークの頃にフイールドで飛翔しているのを見たことがある。時期的に近郊で羽化したと考えているが、拠点道具小屋横のキジョランでは恐らく終齢幼虫まで育った個体がいた。蛹も同じ蔓の上部で見る事が出来たものの羽化したかどうかまでは確認していない。

蒸留器の試作6 試験蒸留「柑橘ミックス」

2020-03-10 | 今日は真面目に
 保温調理鍋を蒸留鍋に転用した試作は蒸気漏れが多くて頓挫、知人の伝手で届いた圧力鍋は「使える」判断で上蓋の取手やパッキン、安全弁などを新品のパーツと交換したものの、蒸気取り出しパイプのアルミ溶接で頓挫して中断。これはガラスや金属、コンクリートなどに使える接着剤でもう一度チャレンジするけれど、2番目に到着したほぼ新品の圧力鍋は調整器の孔を0.8mmほど広げて何とか目途が付いたのだった。そうなると試しをしたくなるのが「待てない」小生の性向でフイールド作業もほどほどに昼食前から準備して確認した。

 とは言え蒸留すべき素材が不足している。前回残りの夏みかんはあるけれど量が無い。そこで品種の判らないミカンとレモンを含めてまとめた。ミカンとレモンは果肉もそのまま四等分して総量1㎏を釜に並べ蒸し始める。採集する蒸留水は400㏄程度として加熱開始から蒸留終わりまでほぼ小一時間だった。
 今回の芳香蒸留水は滴下しつつ溜まる水面に精油があるのが明白で、前回の夏みかんの皮だけの時より多く出ている。果肉を入れたせいなのかどうかは定かではないものの、それでも精油だけ取り出せる量ではない。まあ「芳香蒸留水」として使うだけの、もっと正確にいうなれば「採り出して満足」なのであって、使い道はあまり関心事にはならない小生である。製作するのが楽しい、だけなのかもしれない。

 400㏄採取した「芳香蒸留水」は仲立ちした人、圧力鍋を提供してくれた二人、都合3人に試供品として渡した。足を洗うのに使うか入浴剤として使うか、どちらにしてもそんなもんだろう。
 蒸留鍋3台目にしてようやく蒸留器の完成をみたと宣言してよかろう。ヨモギ、ヒノキ、サンショウ、ヤブニッケイ、カラスザンショウ等々、新緑が萌えれば我が遊びの迷宮がてんこ盛りで待っている。
 我が会の代表が森林インストラクターとして活動する中で、行ってみたい作業の様で、これに有料で貸与すれば減価償却くらいは出来るかもしれないと、もう皮算用が始まった。夏みかんの皮だけでなく金目の皮もありそうな予感がする。先々は「芳香蒸留水」長者になれそう・・・。

    完成したシステム  ➡   接続部は折れ防止のバネを付けた  ➡   精油成分が明白