トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

不乱強いぬの場合はあまりにもお馬鹿さん、不乱強いぬの結果はあまりにも哀しい

2020-12-03 | 何よりの楽しみ
 結構真面目に取り組んだというか固執したというべきか、その結果は左の親指が痛くてパーツを摘まむのにも苦労する。小さな腹節、正確には胸節なのだが1体当たり8枚で20体ともなれば160枚ある。これを親指と人差指で摘まみサンダーで粗削りしヤスリで中仕上げを行い、最後はサンドペーパーで仕上げる。これで関節が痛くならないようなら鉄人であろう。

 そんなことで仕上げ作業はいささか滞っているのだが、夜半にトイレに起きて布団に戻ったらビビビッと来てしまった。こうなると「止められない止まらない」モードで自分ではどうにもできず、具体化し結果を見るしかないのだった。という事で、起床して予定の補修作業は中止、ビビビッの妄想を具現化する事にしたのだ。

 きれいな曲線を並べるには小径木が適切と思ったものの伐採した物が無い。仕方が無いから風倒木の一端を輪切りにし、その中の揃った年輪の部分を切り出して使う事にした。とりあえずは着想したことの具体化なので現物の風情を確かめられれば落ち着くのが毎度の事である。
 昨年か一昨年の風倒木なのだが乾燥してはおらず、2個分部材を用意し一方を手掛けている間にもう一方を電子レンジで交互に乾燥させた。ヤマザクラは年輪が密だしヒノキやリョウブの幹も使い難い。年輪を露わにしやすいのはスギが勝るものの、これとてバーナーで表面を焼き、真鍮ブラシで磨き、更に焼いて磨いてと数回繰り返して凹凸を大きくする。

 試作品で雰囲気を確認したいだけだったはずも、やはり頭部と尾板を付けないと恰好がつかない。結局、夕刻まで掛かって2体が組みあがった。焼きスギ肌は年輪の不適切さは別にしてスギ本来の色合いを出したいけれど、どうしても炭化汚れが付いてしまう。回転ブラシで綺麗になるかどうかは不明だが、オイル仕上げでまずは様子を観る事にする。
 腹節の縞々は考えていたより乱雑にみえて、これを同心円状で展開できれば小さなピースを作り出して関節を傷める事も無くなろう。しかし年輪の位置取りが難しいのは確認できた。
 直径200mm程度の杉材が適当に思えるが全ては生木からだ。結論としては適切な年輪部位を採集できれば可、しかし幹をスライスしつつ探し出す無駄がある。木材の木目を生かす玩具としては可、興味を持ってもらえるかどうかは不可解・・・。てなもんや三度笠。
 かくして、この世の朝永遠に消えて 黄昏の頃となりぬ わが友みな世を去りて云々・・・。