the other side of SmokyGitanesCafe
それとは無関係に・・・。
 




GITANESで怒りを抑えることもできたのに。
それとは無関係に・・・。

センターラインもない、道幅がそれほど広くない道路。
毎日車で通っている通勤路だ。


その先の三叉路を右に曲がれば、すぐに会社に到着する。


その三叉路をせき止めるように置かれた、赤い配色のバイク。
郵便配達のバイクだ。
どうしてそこに停止しているのだろうか?
跨った配達員は、手に持った郵便物をしきりに眺めている。
届け先がわかりにくいのだろうか?

そのまま彼は、
右折しようとしている私の車に突っ込んできた。
視線は手元の郵便物に落としたまま、バイクを始動させたのだ。
片手で。


こちらは当然停止する。
あちらはまだ気付かない。
ぶつかるのか・・・。


寸前でこっちの車に気付いた彼のバイクは、激しく左右に揺れながら
停止した。
危なかった。
若い男性だ。
目が合った。

ウィンドウを閉めていたので聞こえなかったが、
彼の口がはっきり動いた。
「アホ、ボケ!」

私が乗る車は、地球にやさしいが人にはナメられやすい。


捨て台詞を残しバイクはまたスタートした。私が進む方向へ。

追いかける意識がなくとも、進行方向が同じだからすぐに
追いついてしまった。
彼もこっちに気付いた。
すぐ横で車を止め、ウィンドウを開ける。

私「さっき、聞こえなかったのでもう一回言ってくれ。」
  
彼はこちらと視線を合わさず、手元の郵便物を見ている
ようだが、視線はウロウロしている。

私「さっき、聞こえなかったのでもう一回言ってくれ。」
郵「え?」
私「もう一回言ってみて。」
郵「・・・すみませんでした・・・。」
私「いや、そうじゃなくて・・・。まあいいか・・・。」



その日の午後、郵便局の法人担当と会う予定になっていた。
多分、配達の彼よりは上位(上役)の人だろう。
ものすごく腰が低くて丁寧で、仕事も早い。

結局、朝の一件は話さなかった。
別にいいか・・・ と思ったからである。
この人が、別の職員のせいで謝る必要はないと感じたのだ。



未だに私の周囲では、配達員同士が配達の途中で道端にバイクを止め
タバコを吸いながら雑談していたり、
配達員が危ない運転をしていたのでクラクションを鳴らしたら
幅寄せされたりする。

JAPAN POSTのキャッチフレーズは

真っ向サービス。





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