GITANESカラーの自転車が欲しい。
それとは無関係に・・・。
驚く人もいるだろうが、なんと自転車乗りはまだ続いている。
雨でも降らない限り毎夜走っており、ここ数日は20km
コースだ。
なかなか面白いが、クロスバイクで走っている横を、
悠々とロードバイクで追い抜かれるのが非常に腹立たしい。
いっそのこと、ロードバイクを買おうかとも思うが、
いやいやもう少し慣れてから・もう少し継続できるかどうか
見極めてから・と自制している。
よく走るコースの途中に、地下道がある。
地下道と言ってもそれほど長いものではなくて、50メートル
ほどだ。
そこはほどよく傾斜がついている。蛍光灯による照明も効いていて
路面も滑らかで問題はない。
先日そこを通ろうと思ったら、その地下道入口付近に
2人の男がいた。
茶色い長髪と金の短髪で、短パン、なぜか上半身ハダカだ。
暑かったんだろう。どうやらスケボーをしているらしい。
そろそろ23時なのに。
練習をしているのか、遊んでいるのかは知らないが、その
地下道は傾斜もあり、地面の凹凸もないのでスケボーには
お誂え向きの場所である。
普通の通行人や、例えば女性の一人歩きなんかだと
あんな場所で上半身ハダカの男が二人でスケボーやっていたら
ちょっとイヤだろうなあ。
というよりも、自分もそこを通りたいのだ。
一人がスタートして、走っていった。
もう一人が何かタイミングを待っている。こちらには背を向けて
いる。進行方向が私と同じだ。
つまり彼は私に気付いていない。
もうすぐ私も地下道突入だ。
声をかけるべきか。
声をかけないと衝突してしまう可能性もある。
どうしようか迷っていると、その男がスタート。
ガーッ という音とともに、スケボーは軽快に
地下道の傾斜の底にむかって走っていく。
もう声をかけて通してもらうカンジではなくなった。
ここで、どういう訳かちょっとした悪戯心が芽生える。
無言でスケボーを追っていったら、どんな反応をするか。
もちろんケンカを売るつもりもない、挑発の意図は全くない。
夜中の地下道で2対1なのだから、無用なトラブルは避ける
べきだ。
だから結局、無言でスケボーのスピードに合わせて
追尾した。
大口を開けて、満面の笑みをたたえて。
長髪の男は多分気配を察したのだろう。振り返った。
「わーっ!!すんません!すんません!」
多分ごっつい気持ち悪かったのだろう。
背後に音もなく追尾する自転車。
それに乗る、大口を開けているが声を発せず笑う男(私)。
スケボーから飛び降りて壁にへばりつく長髪に
「コンバンワー」と声をかけ、短髪君にまた声を出さずに
笑いかけ、トラブルなく無事に地下道を脱することができた。
よかった。ノープロブレム。
その先は上り坂だ。
自転車にはちょっとキツイが、スケボーにはもっとキツイ。
冷静になった若者たちが逆上して追っかけてくる可能性は低いが、
念のため坂を立ち漕ぎで
漕いだ漕いだ。
安全なところまで走り、
「なんで私が逃げるんだ?」
と、首を傾げながら、
今度は下り坂を疾走した。
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