猿が山中の木のうろや、岩の凹(くぼ)みなどに蓄えておいた木の実や果実が、雨や露などと混じり合って自然に熟し、数日の間に発酵して酒ようのものに変化したもの。ましら酒ともいい、味はたいへんに甘美といわれ、猟師や木こりなどが探し求めて飲むといわれました。
中国、清(しん)の屈大均(クツ ダイキン:人名:1637前後在世)の『広東(カントン)新語』などに、瓊州(けいしゅう:華人民共和国華南地区)で多く発見されると伝えられています。
「猿酒(さるざけ)」とは日本の古語で、果実を原料にした酒のこと。
日本で飲まれる酒の多くが米や麦など穀物を原料とするものだが、樫や椎の実(団栗:どん ぐり)のようなでんぷん質の多い果実を発酵させて得る酒を、通常の日本酒と区別して猿酒という。
猿が木の洞に溜め込んだ果実(野ぶどう・山桃・山いちご・団栗等)が、自然に発酵して酒になったものを古代の人が飲んでいたのが猿酒の初めであったという伝説があります。かなり甘みが強い素朴な風味の酒のようです
日本でも飛騨(ひだ)などの山中で猟師たちがこれをみつけたという話が伝えられています。
猿は昔から猿酒を飲んでいたので、顔もお尻も赤くなった・・・。なんてことは ありませんよね。
したっけ。