GWに行った北海道旅行、いつまでもダラダラ引っ張ってます。
2018.05.09 知床ウトロから網走へ。
網走で行きたい所があった。
1890年(明治23年)、標茶にあった釧路集治監の分監として網走に誕生。
何もない所から囚人自らが木を伐り出し、レンガを焼いて
造りあげた旧網走監獄の建物が移築、復元されている。
うち8棟が明治時代の木造建築として国の重要文化財に指定され、
6棟が登録有形文化財に登録されている。
広い駐車場に停まってる車はまばら。
ツアーのコースにも入ってないのだろうか?
流氷ツアーで来た時も近くのオホーツク流氷館へは行ったが、
ここは紹介があり前を通っただけ。
そのオホーツク流氷館で買った文庫本を読んで、是非行ってみたいと思った。
入館料金1080円、ちょっと高いなぁと思ったが、
インターネットの10%の割引有り。
反対側(内側)から正門を見る。
重要文化財の庁舎。
内部は囚徒が切り開いた北海道開拓の歴史と、見どころを
紹介した展示コーナーがあり、まずはここで軽くお勉強。
そして広い構内へ出発。
えっ・・・?と、相方すら驚いた独居房。
窓がなく光が入らない暗闇の懲罰房。
中の人形もリアル。
重い懲罰の時は1週間もこの暗闇の中で過ごしたとか。
こちらは登録有形文化財のレンガ造り懲罰房。
入浴時間たった15分の浴場。
3つのパートに分かれた風呂場。
15人ずつ入浴。
6月~9月までは月に5回の入浴。
それ以外の月はどうだったかなぁ・・・?
1912年(明治45年)に建てられた重要文化財の教誨(きょうかい)堂。
外観は和風。
先頭を歩く女性は館内ガイドの方。
約50分の無料ガイドツアーが1日3回開催される。
これに参加したが、総勢3名だけだった。
説明を聞きより深く理解し、これらの施設が囚人達の手に
よって建てられたとの話に感心させられた。
10:00、11:30、14:30 と時間は決まっている。
ここに行かれる方には是非このガイドツアーをお勧めします。
内部は洋風に作られている。
いよいよ5棟の房が放射状に広がる舎房へ。
その中央に全体を見渡せるように作られた六角形の中央見張り所。
この舎房と見張り所は重要文化財。
第一舎から第三舎までは雑居房。
明治45年、収容されていた囚人達の手で造られた
世界最古、最大の五舎房。
昭和59年までの72年間使用された。
第四舎は独居房。
第五舎は模範囚を収容。
第四舎は天井の造りが雑居房とは違う。
ここは超有名人の独房。
生々しい昭和の脱獄王白鳥由栄の人形。
ワイヤー入りの天井のガラスを頭突きで破り脱獄。
自分たちが食べる野菜を自給自足。
こちらは明治29年に建てられた二見ケ岡刑務支所。
日本最古の木造刑務所で重要文化財。
建設当時のレンガ。
これらも刑務所内で囚人の手によって焼かれた。
いかつい顔の囚人達。
二見ケ岡刑務支所は開放的処遇施設なので、囚人達の
日常が垣間見られるような展示になっている。
正月のおせち。
なかなかの御馳走。
これは現在の網走刑務所の雑居房。
こちらは独居房。
監獄歴史館では当時の暮らしや作業を紹介している。
この姿で足に重りを付けられ、道路工事に出ていた。
そういう暗い歴史しか知らなかったが、農作業をしたり
戦争中は飛行場建設に大活躍した・・・とか。
もっとも、施設全体としてはポジティブな展示にしてあるが、しょせんは捕らわれの身。
それに寒い季節はそうとう辛かったでしょう。
2時間程ここで過ごした。
よく整備された博物館。
近くに行かれる時は、ここの見学も是非予定に組み込む事をお勧めします。