正月に祖父母宅で高校受験を控えている息子に高校合格祝いを訊ねられると、彼の答えは「ワンピース全巻」だった。ワンピースの知識が全く無かった私は、もう高校生になるのに「漫画なんてまだまだ子供だな~」と思っていたら、ご存じの通りコミックス累計2億部突破している超人気コミックで、手足が伸びるゴムのような体の少年ルフィが、海賊王になるため、3本の刀を使う剣士ゾロや、女航海士のナミらと大海原を冒険する……という物語で、97年から「週刊少年ジャンプ」で連載、99年からテレビアニメも放送され、世界的な人気作となっているそうだ。
そして最新の61巻の発売された日に、息子は晴れて「ワンピース全巻獲得」した。知り合いの本屋さんで「ワンピース全巻下さい」とお願いする。究極の大人買いである。店主さんが笑顔で「はまるわよ~」との言葉を背に三つの袋に入った単行本を息子に手渡した。
その夜、飲んで帰り、歯を磨きながらソファに置かれたすでに読み終えている第1巻をパラパラとめくってみた・・・気が付けば5巻まで読み終えていた。時間はすでにもう2時・・・断腸の思いで本を閉じ、布団に入った。いや~こりゃ~面白い。「仲間集め」「友情」「冒険」とはまる要素満載だ。大人まで夢中になるのも納得である。まだ56巻もあるとその後も少しずつ読み続けたが、9巻あたりでペースダウン。そしてここ数日は触りもしていない・・・何だ?この持続力のなさは・・・
以前、海外ドラマTVシリーズ「24-TWENTY FOUR -」が面白いからと、当時はまっていた友人に促されて渋々借りた事がある。「とりあえず1巻だけでも観たら、絶対はまるから」と余りにも言われ続けた反動で、1話目を見終えてすぐに返却した・・・そんな事をふと思い出した。

