空を翔ぶ宝石アグリアスベアタの撮影。
南米ペルーに蝶の採集に来たからには是非とも採集したかったのが空を翔ぶ宝石アグリアスベアタでした。
Junin 州 Satipoのジャングルの奥地にこの蝶の採集ポイントがあり、そこでは約2週に1匹ほどが採集されていました。アンデスアマゾンの最源流域のジャングルの枯れ川を数時間遡行した標高400mほどのそのポイントで、かろうじて美しい1オスを採集できました。
その後、急にこの蝶の写真を撮りたいという気持ちが高まりましたが、もうそのポイントでは無理で、別のポイントへ転戦することになりました。
Agrias beata beata は、かなりの高標高にも産するようで、この山塊の標高1000mほどの原生林に生息するという。
案内人となったホセ君は、この辺りの蝶や自然を知り尽くしているといい、必ずベアタの写真を撮らせると自信に満ちて言いきった。
最近のベアタ情報を聞きに、この山塊で アグリアスベアタの飼育をしているホセ君の友人宅を訪問した。文字通りの掘っ立て小屋でひたすらベアタの飼育をして完全標本を得て、それを売って生計を立てている。
奥さんと、可愛いい子供4人と、きわめて質素だが幸せそうに暮らしている感じ。しかし最近 ベアタ生息地の斜面が焼き畑で消えてしまったと嘆いていました。
飼育中の アグリアスベアタの3令?幼虫を撮影させてもらった。 幼虫は麻薬コカインの原料であるコカの葉を食べて育つ。標本や蛹があれば購入したいと思っていたが幼虫しかいなかった。
ここは標高1100m の原生林の沢筋。ホセ君がベアタを誘引するトラップを仕掛けた。
午前8時40分。薄曇り。気温30度C。 無風。 ホセ君が高い樹上を矢のように翔ぶ2頭の黒いアグリアスを指さした。超高速で翔ぶベタアグリアスだ。
午前9時15分。1匹がトラップに舞い降りた。 午前9時26分。もう1匹も近くの小径に仕掛けたトラップに舞い降りた。濃い緑を背景に赤い線が稲妻のように走ったと思った途端、クラウディーナアグリアスも舞い降りた。
生まれて初めて憧れの南米アンデスアマゾンに来て、まさかこの蝶を撮影できるとは夢にも思っていなかった。撮影しながら嬉しさで鳥肌が立っていました。
蝶にしてはずっしりとした感覚でジンジンと筋肉の振動が伝わってきました。美しいチョウです。
アマゾンの熱帯雨林の破壊は90%が違法伐採によるといいます。この付近でも伐採は盛んで大型トラックで巨木が運ばれてゆくのをしばしば見かけました。大型トラックの多くはボルボであるのも印象的でした。このトラックの大木が違法伐採かどうかは知りません。
このほか焼き畑で斜面のあちこちにチロチロと蛇の舌みたいな炎が広がって山肌が燃えているのをよく見かけました。伐採地のあとは、しばらく焼き畑として使用されることもあります。
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