二日目の朝は早かった。昨夜の天候具合では、御来光を拝めるのか疑いもあったが、未明の3時半には、御来光を拝めることを知らせる室堂センターの太鼓が鳴り響いた。
既に、3時過ぎには、部屋の中では、暗闇の中で あちこちでゴソゴソと動きがあり、否応なしに起こされて、時刻さへ判らずに出発の準備にかきたてられた。
御来光予定の4時59分に合わせて、小屋を出れば、既に広場では多くの方が、頂上目指して長い列が出来ていて、地元の消防隊も訓練の一貫だろうか 30名余の隊が出発前の点呼が行われていた。
外気は、予想以上に冷気が吹いており、防寒着を着けて 丁度4時に御前峰に向けて出発した。
頂上への登山道は、長い列が続き 大渋滞の様子。時々、足は止まり、マイペースの歩行は望めない。
真夏とは思えない寒風が、日本海から強く吹いており、時折突風が吹いていた。列の中には、老人の方も見られ、幼少の子供がお父さんに手を引かれて続くが、冷たい強風と厳しい登りに、泣きながら登る姿は、痛々しい・・・・・・
頂上に近づいても、濃霧がかかっていてご来光は無理なようだ。御前峰には、4時50分に着いたが、すでに狭いエリアには、登山客で溢れて御来光を待っていた。
地元のガイドだろうか、白山の由来など説明されていたが、強い風に遮られて全く聞こえない。雲は厚く、霧は晴れて来ないようだ・・・
岩陰で寒さを凌いでいると、突然『今、御来光が見えたつもりで万歳三唱しましょう』と、ガイドの声がかかり、歓声が沸き起こり 一同 バンザーイ・バンザーイ・バンザーイヽ(^o^)丿
約10分後に、雲の中に 太陽の陽が おぼろげに姿を現してきた。
御前峰の奥宮神社では、神主から祝詞があり、多くの参拝客が安全祈願?をしていた。
この白山神社奥宮は、日本に約2000社があるといわれている、白山神社の総根社だそうである。
頂上記念碑では、記念写真を撮る人が長い列を為していた。
5時10分に、頂上を後にして、池めぐりコースへと下山した。
翠が池周辺には、残雪が多く見られて、霧の中の池の風情もまたすばらしい。
いくつかの池周辺を回り、室堂へ向うと 霧も晴れて陽がさしてきた。道の両側には、ハクサンシャジンやコバイケソウ、などなどお花畑が広がってきて、室堂近くの雪渓の周りには、クロヒメの群生が見られ、しばし足を止めて 「恋の花」を楽しんだ。
6時半には、センターに戻り、朝食を取りながら、今日の下山コース『観光新道』のチェックを行いながら、身支度を整えた。・・・・・・
【登山記③】に続く・・・・・・