初めての尾瀬ハイクがようやく実現した。以前から是非出かけてみたいと悲願であったが、花の見頃の休日は、渋滞が必至と聞いていて ゆっくりと自然を堪能できるチャンスを待っていた。
学友からの誘いもあり、これぞチャンスと初めての尾瀬ハイキングを、尾瀬ガ原から尾瀬沼への2日間散策コースを選び、4人で出かけてきた。
アクセスもいろいろ検討したが、朝出発を選び 新宿からの高速バス(関越交通)で尾瀬戸倉へ直行し、戸倉からは鳩待峠へのシャトルバスに乗り換えて 鳩待峠には、12:40に到着。意外とバスは空いていた。
至仏山から下山してくるハイカーがかなり多く見られ、聞いてみると尾根歩きを楽しまれたようだ。
鳩待峠にて昼食をとり、13:15に山ノ鼻へと向った。 山ノ鼻から登ってくる家族連れや中高年のハイカーとも、言葉を交わし 川上川の清流のせせらぎの音を聞きながら しばし石畳を下り 木道を足慣らししながら緑濃くなってきた広葉樹林を楽しんで、約1時間で山ノ鼻ビジターセンターに14:10到着。
いよいよ尾瀬ガ原の起点である山ノ鼻を14:20に出発して、木道を歩むが 至仏山を背にして目の前には、燧ケ岳が美しい姿を見せて迎えてくれた。
木道では、行き交うハイカーの長い列を想像していたが、時折 山ノ鼻へ向う人とすれ違うのみで、行く手には人影が殆どなく 拍子抜けしたが、この広い尾瀬ガ原を貸切状態で マイペースで自然を満喫できて ビックリである。
やはり、ニッコウキスゲが終っていて 既に花ハイクシーズンが過ぎたということか?
この辺りから 緑の絨毯の湿原が拡がり 池塘が右に左に点在して、ヒツジグサの葉が 水面一杯を埋めていた。 正に夏の尾瀬ガ原の絵であろう。
つい10日程前には、ニッコウキスゲが咲き誇っていたであろうと想像していたが、ところどころに咲き遅れたのだろうか?ニッコウキスゲやコオニユリが 静かに迎えてくれた。
尾瀬ガ原分岐点(三叉)に近づく頃には、至仏山も燧ケ岳も 惜しむようにガスの中にその姿を隠していた。
尾瀬ガ原分岐点に15:00到着して、休憩をとり 広大なパノラマの湿原を眺めながら 『夏が来れば思い出す 遥かな尾瀬 遠い空~』の「夏の思い出」を口ずさんでいた。
至福の時だった。
ここからヨッピ吊り橋方面にコースをとり、山裾のヨッピ川沿いには美しい白樺林が続き、正に絵に描いたような風景である。ぜひ、一度画に表現してみたい。
ヨッピ吊り橋には、15:50着。ヨッピ川の流れは水量も豊かで実に綺麗である。
橋ももう少し大きいと想像していたが、長さ10Mも無い可愛い橋で 湿原によく映えていた。
この辺には、熊の出没の警告の看板があり、熊おどしの小さな釣り鐘が見られた。
東電小屋には、16:10分に到着したが、この頃に小雨模様となって レインウエアを準備したが、直ぐに雨はあがって暑さも幾分和らいだ。
その先の東電尾瀬橋は、最近架け替えたばかりで その姿も周囲にマッチして美しい。
しばらくして赤田代分岐点を右にとり、見晴の山小屋には、予定通り17時に到着した。
「原の小屋」では、心温まる出迎えをいただき、初日のくつろぎの時を迎えた。
聞いてはいたが、お風呂やトイレなどが期待以上に整備されていて、とても山小屋とは思えない。
小屋の方々とも、親しくお話をさせてもらい 心が和んだ。
夕食後には、夕闇迫る見晴を散歩して 星空こそ見られなかったが、尾瀬の静かな自然を満喫し、自然の美しさを再認識した一日だった。