大磯町は、湘南発祥の地と言われ、江戸時代からの多くの歴史スポットが見られますが、鴫立沢の脇にある鴫立庵は、西行法師ゆかりの俳諧道場として知られる名所で多くの樹々に囲まれた奥ゆかしい景観が見られ、久しぶりに訪れてきました。
石橋が架かる鴫立川では、せせらぎの音が響く鴫立沢と呼ばれ清らかな雰囲気となっています。
庵内の俳諧道場の周りには、80以上の俳句の歌碑や石造物が安置されていて、日本三大俳諧道場の一つとなっています。
道場横の大木の下に設置された「三重塔」
有髪僧体の虎御前の木像が安置された「法虎堂」
平安時代に西行法師が大磯海岸あたりを吟遊して詠んだ「心なき身にもあわれは 知られけり 鴫立つ沢の秋の夕暮れ」の句を描いたオブジェ
「宝篋印塔と芭蕉句碑」
「円位堂」には、等身大の西行法師の座像が安置されています。
「経塚供養塔・杉坂百明句碑・白井鳥酔句碑」
「貞明皇后行敬記念碑」
「五智如来像(釈迦・阿弥陀・大日・阿しゅく・宝生)」
小田原の崇雪が江戸時代に、西行の歌に因んでこの地に建てた「鴫立沢標石」の裏に、「著盡湘南 清絶地」と刻まれており、(清らかな清々しく、このうえもない所、湘南とは何と素晴らしい所)という意味で、この地が湘南の始まりとなったようです。
鴫立沢標石の横には、小さな祠も設置されています。
第15代庵主が正岡子規に贈られた蛙像
鴫立庵の近くの東光院の境内には、多くの古い石塔や六地蔵、お地蔵様が祀られており、聖なる雰囲気に包まれていました。
東光院から大磯駅へ向かう途中の地福寺では、境内に樹齢100年~200年の白梅約20本の古木があり、梅を愛された文豪島崎藤村夫妻の墓所が梅の木に囲まれています。
境内には、多くの庚申塔や墓石が並び、平安時代に創建された古刹の歴史が刻まれた雰囲気となっています。
駅近くの岸壁がそそり立つ切通しの丘の上には、愛宕神社が鎮座し大磯宿の火防の神として昔から信仰を集める歴史ある社となっています。
社殿の西側は、富士山のビューポイントとなっており、この日も山頂付近は雲に隠されていましたが、稜線は見られました。
住宅街の道端には、昔風の名残の郵便ポストが置かれており、大磯の歴史も感じられる光景でした。
大磯の大磯八景の一部の歴史を感じながらのブラ散歩でした。
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