藤沢浮世絵館で開催中の「浮世絵が描く鎌倉幕府の物語」浮世絵展を観てきました。
今回の展示会では、平安時代末から鎌倉時代の武士たちの姿の武者絵など、藤沢周辺で鎌倉時代に隆盛した武士に関わる画が展示されていました。
今回は、「東海道五十三次コーナー」・「藤沢宿コーナー」・「江の島コーナー」・「企画展示コーナー」の4コーナーで、50点の名作が展示されています。
東海道五十三次コーナーでは、歌川広重の「狂歌入り東海道」の19点の作品では各作品に狂歌が一首づつ折り込まれ、日本橋から湘南から静岡付近の東海道名所を描いた展示されています。
歌川広重の「東海道五十三次 日本橋」では、毛鑓をもって日本橋を渡る大名行列の様子と江戸城の城郭や富士山の遠景が描かれています。
境川に架かる大鋸橋と江の島一ノ鳥居の遊行寺付近を描いた「東海道五十三次 藤沢」の作品には、藤沢宿場の様子や後景に大山が描かれています。
曽我物語の舞台となっていた大磯宿と相模湾や伊豆半島を描いた「東海道五拾三次 大磯」の作品
原宿の茶屋から望む大々的な富士山と茶屋の「東海道五十三次 原」の作品
藤沢宿コーナーでは、「二代豊国 名勝八景」の二代歌川豊国が描いた名勝八景シリーズ8点の作品が展示されています。
大きな富士山を背景に、浅間神社と夕暮れに見る雪景色や裾野に陽が沈む光景が描かれた「名称八景 富士暮雪」の作品
満月の夜に多摩川で釣り人の様子と富士山を描いた「名称八景 玉川秋月」の作品
こゆるぎの原から江ノ島と富士山を望む光景を描いた「江ノ島春嵐」
江の島コーナーでは、江ノ島道付近の江戸時代の街道風景を描いた「街道風景~江の島道と東海道」シリーズの歌川広重などの作品9点が展示されています。
「東海道五十三駅図巻」では、藤沢宿~平塚宿、原宿~表参道の街道風景を描いた図巻の大作などが見られます。
企画展示コーナーでは、浮世絵が描く武者絵を通じて「鎌倉幕府の物語」の月岡芳年や歌川国芳などの作品14点が展示されています。
北条時政と源頼朝など名将などが鎌倉海岸で時を過ごす光景を描いた作品
頼朝が臨席して相撲人や武士に相撲を取らせた土俵の様子が描かれた「右大将源頼朝公相撲御覧図」の作品
頼朝の死後 鎌倉幕府は13人の御家人等による幕政を揺るがした和田合戦の様子を描いた「和田大合戦」の錦絵の作品
鎌倉時代の武将を六歌仙に見立てて風刺した戯画で、武者装束を着た姿で詩を読む姿が描かれた「歌留多あわせ 鎌蔵武勇六家仙」の作品
最後に特別展として藤沢市の史跡に指定された「大庭城址公園」の様子や藤沢の歴史を学ぶ発掘された資料が展示され、多様な藤沢宿の郷土文化を学ぶ機会でした。
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