「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「新緑と清流そしてドジ」

2021年05月08日 | 晴耕雨読

   
          奥が梅の木、手前が生い茂る雑草                前日の雨で滴るような緑と、真っ白い清流  

何かと忙しさに追われる中でも、雑草は遠慮なく伸びる。
故郷の小さな梅林で鈴なりに生った梅の実を見ると、やはり欲が出てきて、なんとかこのまま収穫期を迎えさせたいと思う。
ところがこの季節、梅の木手前の空き地や梅の木の下には、それはそれは見事というほどの雑草が生い茂っている。
足の踏み込み場もないとはこんなことを言うのだろう。何はともあれ時間のやりくりをして草刈りに出かけた。梅の木の下刈りは欠かさずやっている年中行事である。

作業に入る前には、この難敵とも言えるビフォー写真を撮った。そして刈り終わってきれいになったアフター写真を撮り、苦労の跡を残しておこう。と張り切って草刈り機のエンジンをスタートさせた。
半分近く刈ったところで、軽い汗を拭きながら給水タイム。

目の下には、やがて錦帯橋の下を流れる錦川の支流で、普段は緩やかな流れなのに、前日の雨で水かさを増して急流となった根笠川が、岩にせかれる滝川の如くごうごう音を立て、真っ白いしぶきを上げている。川を縁取る岩肌には、これまた水も滴るような緑が垂れ下がって、しばしの途中休憩には贅沢な風景を提供してくれる。これは絵になる、後でカメラに納めよう、と思った。これが今日の間違いの始まりであった。

作業することかれこれ2時間。完璧なまでに草刈りを終えて道具をクルマに積み込み、さてあの清流と緑のコントラストを撮ろうと、散々ウロウロしてそれなりのものが撮れた。よし帰ろう。
肝心な草刈りアフターの写真を撮るのを忘れた。あれこれごちゃごちゃやっている間に、肝心なことが抜けている。この頃よくある話しである。

「きょうはね、オレはね、これだけの仕事をしたんよ」と、皆さんに見て頂こうと、張り切って汗流したのに。あまりにも素敵な風景に見惚れ、次に来て梅もぎをする頃にはカジカガエルが、もの悲しげな声でヒョロロロ~~と鳴くんだろうな~、などと思いを馳せたのが大間違い。

でもまあ考えてみれば、自分が手を下して苦労したことなど他人に分かってもらえず、逆に失敗したところだけがクローズアップされるなんて話しは、これまでどれほど多く体験してきたことか。まあそんな三枚目人世がお似合いだね~、と改めて思ってみた。ちょっと飛躍しすぎかもね。

コメント
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