菜の花も沈丁花も咲き乱れる春のもう一つの厳かに開く花、それが卒業式を飾る笑顔・涙顔・胸キュンの顏・かお・カオ。
それも、短期大学ともなれば、確かに2年間の学業を終えた卒業式に間違いないのだが加えて、それぞれに研鑽を積んだ評価としての「学位」が贈られる。そこで「学位記授与式」が正式な呼称となる。したがって、在校生代表の送辞があり卒業生代表の答辞もある。
燕尾服とまでは行かないが一応略礼服にお祝いのネクタイ締めて式場に侍る。
中でも最も聞き耳を立てるシーンは、在校生の送る言葉に続く卒業生代表の答辞である。特に今年の卒業生の在籍2年間は、コロナ感染症による抑圧され、カリキュラムさえ満足には消化できない部分もあったという。地域の幼児と両親が自由参加して楽しむ一方で、幼児教育のプロフェッショナルを目指す実習を兼ねたIWATAN・フェスタも満足に出来なかった。
そんな口惜しい思いを感じさせながらも、周囲の友達・仲間同士で励まし合い、教授・講師との交わりの中で精一杯愉しい短大生活であった、との内容にホッとさせられたり、よくぞやったねと賛辞を贈った。本心を言えば、ここで手のひらを赤くするほどの拍手を送りたいところだが、こういった厳粛な式典では万雷の拍手を送れないのが残念であり、なんかしら心残りである。
いずれにしても50人の幼児保育プロが旅立って行った。幾つになろうと、何度参列しようと、春の旅立ちは胸がキュンとなる。好きな光景である。