1868年 テキサス 南北戦争集結から3年
イーサン・エドワーズ(ジョン・ウェイン)は兄弟の家に来る
今回観た映画では兄の家になっていますが 私は何故かずっと弟の家と間違えて記憶していました
エドワーズ一家は イーサンが 以前に連れてきたチェロキーの血が8分の1流れているマーティン(ジェフリー・ハンター)も息子として育てています
姉娘ルーシー まだ少年のベン(ロバーロ・ライデン) おしゃまなデビー(ラナ・ウッド) 幸せな一家
翌日 牧師でもあるサミュエル・ジョンストン・クレイトン大尉(ウォード・ボンド)がレンジャー率いて現れる
彼らは先住民(コマンチ)の動きを警戒し 追跡するため アーロン・エドワーズ(ウォルター・コイ)を誘いに来たのだ
代わりにイーサンが参加することになる
イーサン達が出発したあと アーロンの妻マーサ(ドロシー・ジョーダン)は不安そうな表情だ
アーロンもまた 何か雰囲気がおかしいと感じている
夕食までに鳥か何かを撃ってくると 扉から外へ出る ベンが見張っているーと言うが
アーロンは何かを感じ家の中に戻り ルーシは悲鳴上げ 母親に口を押さえられる
デビーは人形持ち隠されたが ー
彼女は外へ そこに先住民の男 仲間へ合図の声を上げる
レンジャー達は 殺された牛は彼らを誘い出す罠と気付き 急ぎ戻るがー
遅かった
イーサンは兄嫁の無惨な死体を破壊された家の中で見る
頭の皮が剥がれていた
家から出て来たイーサンかはマーティンに中の様子は見るなと厳しく言う
深い憎悪 復讐の念
外でイーサンはデビーの人形を拾います
イーサンとマーティンにクレイトンらはエドワーズ一家の葬儀も早々に追跡を開始します
途中 発見した先住民の死体はきっちりと隠されておらず それは彼らが追跡を恐れていない意味なのだと
イーサンは死体の両目を撃ちます
「目を失った死人は天国へ行けずさまよう」とイーサン
先住民に連れ去られた二人の姪を連れ戻す
先住民の手がかり見つけ居場所を突き止めるもイーサンの考えに対抗意識を燃やしたか クレイトンの作戦失敗で 絶好の機会を逃します
ルーシーに愛情持つブラッド・ジョーゲンセン(ハリー・ケリー・ジュニア)は 彼女死体を発見 逆上し先住民のキャンプに突入し 殺されます
イーサンは諦めません
交易商のシェレム・ファターマン(ピーター・ママコス)は夜営中のイーサンとマーティンを襲ってきて逆に撃ち殺されます
この為二人には 襲われたにも関わらず殺人容疑がかかるのですが
イーサンとマーティンは行商人になりすまし先住民の交易所を回ります
デビーの手がかりを求めて
ところがマーティンは毛布を買ったつもりなのに コマンチの女性ルック(ビューラ・アチュレッタ)がついてきます
イーサンが愉快そうに言うにはー「お前は妻を買ったんだ」
エドワーズ家の隣人ジョーゲンセン家の娘ローリー(ヴェラ・マイルズ)は マーティンからの手紙にカンカンです
僕に妻 コマンチ
逆上し手紙の続きを読まずに燃やそうとさえしました
マーティンとローリーは愛し合っているのですが デビーの行方を探すマーティンの旅は いつ終わるか分かりません
ローリーを思うチャーリーは側にいるし
男前は断然マーティンの方が上なのですが
マーティン演じるジェフリー・ハンターは四十代で病死しています
青い目が印象的な俳優さんです
ちょっと愉快で可愛いところがあるルックは 妻らしくマーティンに添い寝しようとしたりするのですが スカーの名前を聞き 彼らが追えるよう目印残し 姿を消します
騎兵隊の襲撃が先住民のキャンプにあり ルックは殺されていました
イーサンとマーティンは雪で目印を見失ったのです
騎兵隊の砦に デビーの姿はありませんでした
先住民にさらわれていた白人の娘達は 保護されていたのですが まるで先住民のようになってしまっていました
イーサンとマーティンは酒場でモーズ・ハーパー(ハンク・ウォーデン) から フェルナンデス・フィギュロアに紹介され その仲介でスカーに会います
その場にデビーがいました
スカーと川で会う運びとなりますが フィギュロアはイーサンとマーティンの思惑を見抜き スカーも気付いているーと 仲介料を返し逃げて行きます「スカーはあんたの魂胆を お見通しだ 血の報酬はいらん」
マーティン「スカーを殺す気か」
イーサン「五年の因縁だぞ 当たり前だ
お前は手を引く気か」
そこへデビーが走ってきます 逃げてと伝えるために
マーティン「覚えていないのか? 兄のマーティンだ 思い出せ
馬に乗せたり お話を聞かせてやったろう
覚えてないのか」
デビー「一時も忘れたことはない 祈ってた きっと
でも来なかった」
マーティン「でも 来ただろう」
デビー「もう帰って お願い」
自分は今では先住民だと言うデビーに 銃向けるイーサン
マーティン デビーを庇う
と先住民の毒の矢がイーサンに刺さる
反撃しつつイーサンとマーティン逃げる
毒が回ったイーサンは マーティンに遺書を渡す
それには自分には一人の血縁もいないから全てマーティンに譲るーとあった
デビーがいるじゃないかと怒るマーティン
二人が久しぶりにジョーゲンセン家を訪ねると ひどく賑やかだ
「入っちゃいかん 警備隊がいる ファターマン殺しの容疑ー」
二人が家へ入るのを止めようとするも
白いウェディングドレス姿のローリーが現れる
マーティンを待ち疲れたローリーは チャーリーと結婚することにしたのだ
チャーリーなら少なくともずっと側にいてくれる
ローリーとマーティンは別の場所で話すこととなり イーサンは構わず家の中に入る
今日は結婚式の為に牧師として来ているクレイトンは「結婚式に来た 終わるまでは牧師だ
話はあとで」珍しく道理が分かった答えだ
マーティン「確かに筆不精だけど」
ローリー「愛している 待ってろ ぐらい」
マーティン「ここは黙って身を引いた方がいいね」
ローリー「そしたら 私は死ぬ」
マーティンに抱きつくローリー
なんとなくまとまりそうになったところへ 現れたのが忘れられた花婿チャーリー「婚約者から離れてくれ」
ここで初めて新郎が誰か知ったマーティン「まさか彼と結婚を」
チャーリー「先住民の妻がいたことも知ってるぞ 何人女房にした」
チャーリーに殴られてマーティン「(ローリーに)どいてろ」
チャーリー「丸腰だ」とアピール
マーティン「銃は使わん」
二人の男 家の外に出る
騒ぎに出て来た結婚式の為に集まった人達
クレイトン「マコーリー軍曹 これは任務か」
チャーリー「いえ 個人的なものです」
ローリーがイーサンに「止めて」と頼むと イーサン「君のせいだ」
殴り合い かみつき暴れる男達に クレイトン「握手して水に流せ 顔を洗って式のやり直しだ」
チャーリー「式は 止めだ このままでは シコリが残る」
クレイトン「結構な披露宴だったー」
そこに若い軍人が入ってくる
北軍なのが気に要らないクレイトン 若い軍人の言動に何かとケチをつける
ー第15連隊のグリーンヒル大佐がコマンチ討伐戦へ協力要請
伝令に来た若い軍人はグリーンヒル大佐の息子(パット・ウェイン)
相手がスカーと知り イーサンやクレイトンの表情が変わる
スカーの捕虜になっていたのは モーズだった
気がおかしいふりをしていたのだと言い イーサンには答えず 「マーティンになら教える 七本指だ」
マラパイ川の支流の峡谷
ローリー「今度こそ 行かないで デビーは手遅れよ
コマンチに売り買いされた余り者よ
イーサンが見つけたら殺すわ」
マーティン「馬鹿な」 英語だと「クレイジー」って言ってました
敵を発見し 一人当たり一ダース 充分だーとレンジャー達は勇ましい
今から突っ込もうとするに マーティンは止める
「待ってくれ 奴ら妹を殺す」
クレイトン「冷たいようだが妹は諦めろ」
イーサンはコマンチのキャンプで見た白人の頭の皮の中に 兄嫁のものがあったことを教えます
クレイトン「許可する」
イーサン「好きにしろ」
マーティンは崖の上から降りていく
テントの中でデビーを見つけるマーティン
背後に迫るスカー
マーティン スカーを殺します
その銃声にクレイトン「者ども 突っ込め」
マーティンが崖を降りキャンプへ向かう間に また若いグリーンヒルが来ます
父親の大佐は分かっているから ここにいてもいいでしょうと言い
クレイトン「わしは先住民よりおそろしくて厳しいぞ」
若いグリーンヒルを演じるパット・ウェインはジョン・ウェインの息子さん
緊張和らげる笑いを受け持っているようです
先住民のキャンプで テントの中にスカーの死体を発見するイーサン スカーの頭の皮をはぎます
イーサンは逃げるデビーを馬で追おうとし マーティン止めようとしますが
幼いデビーにしたように 両腕で高くデビーを抱き上げてから お姫様だっこをし「家に帰ろう」とイーサン
この「家に帰ろう」のジョン・ウェインの声が深く優しく温かくー本当に素晴らしい響きを持っています
戻ってきてイーサンはクレイトンに言います「よくやってくれた」
よりにもよって臀部を怪我したらしいクレイトン 治療中でした
ジョーゲンセン家では 好きな揺り椅子に座りモーズもポーチにいます
帰ってきた一行
ローリー マーティンを迎えに走って行きます
ジョーゲンセン夫人も泣いています
ジョーゲンセン夫妻はデビーを抱きしめ室内へ誘います
イーサンは入ることなく 外にいます
イーサンが入らないまま 家の扉が閉まります
アラン・ルメイ原作
監督のジョン・フォードは「家族の一員になることが出来なかった一匹狼の悲劇」と言ったとか
映画のラスト近く入る歌は
ー男は心と魂を捜し求め
捜し求めて 旅に出る いつかは見つける心の安らぎ
だが それはどこに
旅に出ろ
馬で旅立てー
ジョン・ウェイン いいです
残酷とか言われたそうですが 身内を殺されて へらへら笑っていられたら 逆にそちらの方が変です
イーサンの反応は ごくごくマトモだと思います