ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

昇進より夢を選んだ男が作ったのは、新しいプロ野球だった

2011-04-25 19:30:26 | ひと
もしあなたが「プロ野球を創れ」と言われたら

これは、独立リーグである、野球の北信越BCリーグの代表、村山哲二氏著の書名である。
ベースボールマガジン社から出ている。
読みやすく、なかなか面白い本だった。

新潟、長野、富山、石川の4県でBCリーグを立ち上げる時の話。
立ち上げた時の話。
黒字経営ができるようになるまでの様々な問題の噴出。

いろいろなことが書いてあったが、一番私が興味深かったのは、次のことだった。

私たちは、BCリーグで何を達成したいのか。
BCリーグで地域の人たちに何を伝えたいのか。
何のために野球をやるのか。
簡単に結論は出なかった。

このことが、「ハードオフ」の社長の言葉で、気付かされる。。

原点に帰ろう。われわれは、われわれを見守ってくれている地域と、地域の子どもたちのための野球をやればいいのだ。

と。
そして、BCL憲章ができる。

BCL憲章「地域と、地域の子どもたちのために」
 BCリーグは、地域の子どもたちを、地域とともに育てることが使命である。
 BCリーグは、常に全力のプレーを行うことにより、地域と、地域の子どもたちに夢を与える。
 BCリーグは、常にフェアプレーを行うことにより、地域と、地域の子どもたちに夢を与える。
 BCリーグは、野球場の内外を問わず、地域と、地域の子どもたちの規範となる。

村山氏は、これを明確な価値基準として、迷ったらここへ帰って来ると決めた。
そして、言う。

私が変われば、球団の選手・監督・コーチ・フロントの意識も変わる。
そして、同じことを繰り返し言う。
徹底して言う。
ぶれずに言う。

こうして、しっかりしたBCリーグ経営ができあがっていく。
ほかにも、MLBから業務提携を求められたが断った話なども紹介されている。

副題は、“―「昇進」より「夢」を選んだサラリーマン―”。

なかなかの本である。
コメント
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