ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

レベッカの再結成~NHK「SONGS」を見て~

2015-12-30 18:29:58 | うた
今年20年ぶりに再結成したレベッカ。
紅白歌合戦にも出場する、とのことで、NHKの「SONGS」という番組に出演があった。
先日日曜日深夜のその番組を、録画しておいて見た。


歌ばかりでなく、ボーカルのNOKKOを中心に、メンバーたち、特にベースの高橋教之のあの頃やその後にもちょっと光を当てていた。
11月29日にさいたまスーパーアリーナで行われたライブから選定して、7曲のSONGSが流された。
どれもこれも、非常に懐かしい曲ばかりだった。
ライブの聴衆も、40代50代の人たちが多く見えた。

レベッカが、大ブレイクしたのは、「フレンズ」のヒットによるところが大きかったのだけれども、それももう30年も前のことだ。
当時、私は20代後半。
すでに結婚していたけれども単身赴任となっていた。
1歳の娘や妊娠していた妻-やがて息子を出産した-と離れていたころ、このレベッカをよく聴いていた。
当時、私の車は、カセットテープしか聴くことができなかったから、気に入ったレベッカのアルバムは、すべてカセットテープでそろえたのだった。
オリジナルアルバムは、すべてカセットテープでの購入であった。
単身赴任期間中、最初は、30数kmを車で通っていたが、積雪の多くなる冬を前に、住んでいたアパートを変えたのだった。
30数kmを車で毎日通勤すると、結構たくさん歌を聴けた。
レベッカは、テレビに出演しないこともあり、もっぱら車の中で歌を聴いた。
若くてはじけるようなNOKKOのボーカルと、独特のサウンドは非常に魅力的だった。
また、歌によっては、しみじみと心にしみてくるような詞もあり、好きな歌が多かった。
本当によく聴いた。
単身赴任が終わってからも、アルバムが出るたびに買って聴いていた。
なのに、突然活動停止となりやがて解散してしまったのは、残念だった。

そんな時代から、30年。
今回の再結成は、率直にうれしい。
番組を見ると、メンバーそれぞれが、結局再結成を心の中で待ち望んでいた、ということがわかった。
何のために生きてきたのか。
それは、レベッカの再結成のためだった。
メンバーのそんな言葉が、飾られたものではなく、心から出ていることが感じられた。

メンバーで最も若かったNOKKOも、52歳。
昔から全力で出し切るタイプの声は、年齢を重ねて出にくくはなっていたけれども、ボイストレーニングや体幹トレーニングなどによって、再結成に備えてきていたこともわかった。
やるからには、という強い決意も感じられた。
歌は、すべて知っている歌だったから、テレビを見ながら、口ずさんでしまった。

RASPBERRY DREAM(1986)
SUPER GIRL(1989)
MOON(1988)
LONELY BUTTERFLY(1986)
プライベイト・ヒロイン(1985)
フレンズ(1985)
Maybe Tomorrow(1985)

「LONELY BUTTERFLY」の「朝が来るわ」「もう行かなきゃ」は、夜明けまで仕事をしていた当時のNOKKOの姿そのものから来ていた詞だったことにも、なるほど、と思えた。

ライブの後半、「フレンズ」が歌われていた時は、聴衆も一緒になって口ずさんでいた。
本当に名曲だ。
心にキュンと来るものがある。
口ずさみながら、涙ぐんでいる人も映し出されていた。
かくいう私も、なぜか涙が出ていた。
NOKKOも、レベッカのメンバーも、聴衆も、あの頃からそれぞれの人生を歩んできた。
皆、あの頃を思い、それからの自分の生活や人生を思いながら、歌を歌ったり聴いたりしていたのだろう。

「Maybe Tomorrow」は、ライブの最後に歌われ、多くの人々に勇気を与えているということも聞いて、うなずけた。
「きっと明日は もっといいことあると信じてたいの Maybe Tomorrow」
「灰色の日に 行き詰まっても あきらめはしないの Maybe Tomorrow」
サビの部分のこの詞は、プロデビューを追い求めていた頃に思いを綴ったものなのだそうだ。
だが、そんな思いとは別に、毎日必死で生きている人々の体を、後ろから支えてくれるものが、歌にはある。
「フレンズ」にしても、「Maybe Tomorrow」にしても、作った人の思いが伝わるだけでなく、聴いている人にも思いができているのだ。

それぞれの人に、それぞれの人生あり。
見ながら涙が出たのは、そういうことが伝わってきたからかもしれない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする