ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

誇りに思えた戦いぶり そして応援も ~アルビレックス新潟レディースの戦いに~

2015-12-27 21:59:42 | アルビレックス新潟
等々力は、澤穂希見たさに、皇后杯決勝史上最多の2万379人が集まったと報道していた。
それは、違うのじゃないかなあ。
アルビレックス新潟レディースの応援に駆け付けた、という人が結構いたのではないかな?
それくらい、決勝のスタジアムには、新潟のチームカラーのレプ・ユニをはじめ、オレンジの服を着ていた人が多くいたと思う。

残念だが、3度目の正直、ならず。
2度あることは3度ある、の方のことわざになってしまった。
新潟Lは、皇后杯決勝に、ここ5年間に3度進出しているのだ。
しかし、いずれも敗れて準優勝。
しかも、優勝しているのは、いつもINAC神戸レオネッサ。
果たして今回の決勝では…、と注目していたが、3度目も無念の結果に終わってしまった。

主将を務める上尾野辺めぐみ選手は、3度も無念の思いを味わわされている。
澤穂希ほど体力に恵まれないが、技術はすばらしいものをもっている。
準々決勝でアシストした際のヒールの技は、すばらしかった。
だから、澤穂希のラストゲームに、神戸に勝利して、本当の「ヒール」になってほしかったのだが、惜しかった。

ただ、新潟Lのサッカーは、今までの中で最も互角の戦いをしたと言ってもいいだろう。
相手のプレスが来ても、しっかりボールをつなごうとしていた。
そのサッカーは、J1で今季優勝し、クラブW杯で3位となったサンフレッチェ広島を思わせるものだった。

準優勝の表彰式の際、メダルを受け取る選手たちには、誰も笑顔がなかった。
本気になって勝とうとしていたのだ、負けは本当に悔しいのだ、ということがテレビ画面を通じて伝わってきた。
そんな新潟の選手たちだったが、笑顔が見られたのは、表彰を終えてスタンドを降りた時だった。
スタンドの下に神戸の選手たちがいた。
健闘をたたえ合う選手たち―少し前まで戦っていた相手の選手たちと握手を交し合うとき、同じ仲間として笑い合う姿が見られた。
とても心なごんだ。
負けを認め、相手をたたえている姿に、じんとした。
もっとも、それはその時だけで、グラウンドで相手を待っている間は、やはり険しい表情になっていたのだが。

等々力に訪れた新潟のサポーターたちも立派だった。
試合に敗れた新潟の選手たちを、「アルビレックス」のコールを何度も何度も繰り返し、敗れたとはいえその雄姿をずっとたたえていた。
そして、場内に勝利チームの監督インタビューが始まったのを知ると、その声を出すのを整然とやめた。

本当にお疲れさま。選手の皆さん、能仲監督。現地に応援に駆け付け、声をからしたサポーターの皆さん。
恥じることはない。立派な敗者だ。
澤選手にさらに花をもたせる結果になってしまったが、戦いぶりはとても立派だった。
誇り高き敗者の姿を見ることができた。

心が震える、すばらしい戦いを、すばらしい応援を、本当にありがとうございました!
コメント
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