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「ばあちゃんのこと、思い出した。おんなじなんだもん。」
歌番組の好きな娘につられて見ていたテレビ。
実は、歌を聞いて泣いていたのは、娘だけではない。
私も同じだった。
ただ、涙は目にためてなんとかこぼさずにいただけだった。
「植村花菜?知らんなあ。そんなのが紅白(歌合戦)に出るんだ?」
「うん、『トイレの神様』とか歌っている人だよ。私も全部聴いたことないけど。」
娘の返答に、「なんだ、その変な歌。『みんなの歌』か何かか?」と思っていた先日の私。
それが、偶然、その歌を聴くことになった。
ギター1本持って歌う、植村花菜さん。
歌自体が、ストーリーを持っていて、弾き語り。
かつての、さだまさしさんの女性版!?
さださんの「親父の一番長い日」あたりを思い出した。
(「雨やどり」は、明る過ぎるので、少し違うかな、と。)
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おばあちゃんと暮らしてた
実家の隣だったけど
おばあちゃんと暮らしてた
(へえ~。おばあちゃんとの思い出の歌なのか。)
トイレには
それはそれはキレイな女神様がいるんやで
だから毎日キレイにしたら
女神様みたいにべっぴんさんになれるんやで
おばあちゃんの言った言葉が、歌の題名になったのだな。
などと思いながら、歌を聴き続けた。
少し大人になった私は
おばあちゃんとぶつかった
家族ともうまくやれなくて
居場所がなくなった
こんな歌詞もあり、おばあちゃんと孫の成長が素直に歌われているなあと感心しながら、聴いていた。
聴いているうちに、なんか、涙腺が緩んできていた。
自分の母の、年をとってからのことを思い出していたからだったに違いない。
ずうっと元気だったのに、突然の発症。
3年余り入院して、闘病の末ガンで亡くなった母だった。
今でも、老いた母を思い出すと切なくなることがあるのだ。
でも、娘や妻の手前、泣くわけにもいかず、ぐっとこらえていたのだった。
上京して2年が過ぎて
おばあちゃんが入院した
痩せて細くなってしまった
おばあちゃんに会いに行った
娘が泣いて振り向いたのは、歌をここまで聴いた時だった。
「ばあちゃんのこと、思い出した。おんなじなんだもん。」
娘のその言葉を聞いて、もらい泣きした。
いや、もらい泣きは嘘で、娘のおかげで、飽和状態まで目にためていた涙をこぼすことができたのだった。
その後は、歌が終わるまで、涙をふき、はなをかんでいた私だった。
歌を一度聴いただけで泣いたのは、初めてだった。
こういうのを、「感動した」と言うのだろう。
本当に、素直ないい歌だ。
トイレの神様…。