カフェテラス

テラスの片隅で一人心に呟くように

万葉植物園 夏

2007年07月27日 | 万葉集に詠われた花木



奈良 興福寺点景 五重塔水煙と金堂の風鐸

万葉集に詠われている花を、季節ごとに撮り置こうと思って二度目の記事の冒頭に、何を持ってこようかとアルバムを見ていた。
白い雲を浮かべた空にシルエットの水煙と風鐸が、古都を象徴しているようで下の万葉植物園とは関係がなかったがここに持ってきた。


 
オミナエシは、秋の七草の一つに入っているので、もう少し後に咲いているのではないかと思っていた。
仏壇に挿す組花の中に、オミナエシが組まれているのがある。
オミナエシには申し訳ないが、どうしても好きになれない香りである。

 
現代植物名では「ナツフジ」だが、万葉植物名では「ときじくのふぢ」と呼ばれている。
このような表現がかなりあることも知った。


 
「ヤブカンゾウ」は、万葉植物名では「わすれぐさ」である。
「この花を着物のひもにつけておくと
嫌なことを忘れさせてくれるそうだ。」
そう詠んだ、大伴家持は一体どんな嫌なことを忘れたかったのだろうか。
古代への浪漫が広かる。

高崎~板鼻(7.26)


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大賀ハスと原始ハス

2007年07月23日 | 万葉集に詠われた花木


奈良万葉植物園は、今「神苑」と呼ばれているが、50年前の学生時代は「万葉植物園」といった。
休講などで時間が空くとよくここに来たものだった。


 
園内には万葉集に歌われている植物が植えられているので、四季折々万葉人が、見た花を傍に添えてある万葉の歌とともに訪ねてみようと思っている。
上のプレートでは作者不詳となっているが、「季節の花300」では、作者が、新田部皇子と記されていた。

『久方の 雨も降らぬか 蓮葉(はちすば)に
たまれる水の 玉に似たる見む」
新田部皇子(にいたべのみこ) 万葉集』


 
上も下も大賀ハスである。
弥生時代の遺跡から見つけたハスの種を育てた大賀博士の名をとって、日本各地でその花を咲かせている。
ピンクの蕾がとても愛しい。


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マウスオン・2画像 原始ハス

ハスがピンボケになってしまってけれど、こちらのハスの方が、万葉人が見て楽しんだハスである。
大賀ハスと離れた場所に咲いていた原始ハスである。
大賀ハスの傍の万葉歌は、本来原始ハスのところにあるべきなのじゃないかなぁ。

大賀ハスの種は、万葉歌人が優雅にハスを眺めていた頃は、まだ弥生遺跡の中で種として眠りから覚めていなかったんだもの。



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