前の日は終日正倉院展を初め、奈良市をレンターサイクルで観光されたとの、お疲れも見えないお元気なご様子での、初対面のご挨拶だった。
「初対面」ではあったが、実は1昨日研修旅行の帰り、駅前駐車場に車を取りに行った時、市内の地図板の前で、地図を見ながら話していらっしゃる、お二人と出会っていたのだった。
「もしかしたら・・・」という思いはあったが、声をお掛けすることも出来ないままに、駐車場へと急いだ。
だから、藤井館でお目にかかったとき、「あぁ、やはり・・・」と前日の夕方の駅前の事が悔いとなっていた。
ブログのご縁とは不思議なもので、長年の旧知のような雰囲気で、藤井館のご主人(おがたんさん)とともに、半日の五條の町のご案内となった。
安藤忠雄氏設計の市立博物館~栄山寺~代官所跡長屋門~古い町並み「新町筋」~堤防からの吉野川や奥吉野紀伊の山並み~幻の五新鉄道のアーチ
2時過ぎには和歌山に向かわれる予定のお二人にとっては、短い時間の五條観光だったが、最後のホテル六階から、四方山に囲まれた町と、吉野川の一すじの流れを見ながらのランチタイム(ご馳走様でした)は4人の会話が弾んだ。
無人駅で、上下線とも同じホームという小さい駅だが、お見送りには都合が良い。
運転士のいる1号車しかドアが開かない。
ここから乗降したことがないので、同じ五條でも勝手が違う。
乗車したのは、「東京老人」さんご夫妻だけだった。
閉まりかけたドアの向こうで、奥様が手を振ってくださるのを慌ててカメラに収めたが、ドアの閉まるのが早くて、「さよなら 」の手だけが に。