カフェテラス

テラスの片隅で一人心に呟くように

やっと咲いたけど・・・

2012年09月30日 | 季節の花木

朝起きた6時半ごろ、窓を通して、陽が差しているのが分かったので、すぐカーテンを引いて見ました。確かに朝日が昇っていましたが、明るいのはその辺りだけで、西のほうの空は、重い灰色がべったりと張り付いたように見えました。  

  

台風情報を見ますと、お昼頃から夜にかけて、紀伊半島に最も近づくか上陸するように見えます。その緊迫感の無い静かな夜明けですが、静か過ぎるのが不気味で、今日 これから何が起こるか不安です。どうかひどいことにならないようにと祈るような気持ちです。 

  

鉄塔のしたの雑草を刈ってくれたので、彼岸花が家からも見えるようになったのです。雑草は彼岸花より遥かに丈を伸ばしていたのですが、最近地籍調査が始まったので、雑草があるとはっきりした境界線が分からないために草刈をしたようです。

 

望遠で引き寄せてみて気がついたら、彼岸花に焦点が合っていないけれど、そのぼんやりした赤の中に、もうすでに花の盛りの過ぎた、白っぽい花がいくつか混じっているのが見えました。 きっと早くからパラパラと咲いていた花だったのでしょう。 こうなると、彼岸花は華やかさを失せてしまって深まり行く秋に向かったことを感じるものです。

 

大きな台風が近づいてくるようなので、この花たちも、今年のみ納めになってしまうかもしれないと、昨日雨の降る前にその辺りを写しておきました。

スピードを上げて北東に進んでいる台風が大きな被害を残すことなく、明日の朝、このような秋の花が眺められたらと、心から願っています。 

 

 

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もう一つの花盛り

2012年09月29日 | 季節の花木

 

萩の花は万葉集には非常に多く、142首に登場します。

 零れるばかりに咲いた萩の花が、ホテイアオイの傍にありました。落ち着いた赤い色は、彼岸花とは大違いですが、やはりこの花も元薬師寺にお似合いです。 

 

  

その中から少しだけ取り出してみました。

0120: 我妹子に恋ひつつあらずは秋萩の咲きて散りぬる花にあらましを

0231: 高円の野辺の秋萩いたづらに咲きか散るらむ見る人なしに

0233: 高円の野辺の秋萩な散りそね君が形見に見つつ偲はむ

0455: かくのみにありけるものを萩の花咲きてありやと問ひし君はも

   

古代の人たちが最も愛したのが萩の花らしいです。

1363: 春日野に咲きたる萩は片枝はいまだふふめり言な絶えそね

1364: 見まく欲り恋ひつつ待ちし秋萩は花のみ咲きてならずかもあらむ

1365: 我妹子がやどの秋萩花よりは実になりてこそ恋ひまさりけれ

元薬師寺に萩の花が、当時はもっと広い境内一杯に植えられていたのかも知れななぁと、古を思うのも楽しいものです。

万葉集は、「楽しい万葉集(1514)からの引用」です。

  

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ホテイアオイと彼岸花 元薬師寺跡再び

2012年09月28日 | ☆ ふるさと・大和

 

 

彼岸花の咲く頃に、もう一度ここに来たいと思っていました。 藤原宮跡のコスモスを見た帰り、道筋だったので寄ってみました。この日は本当に陽射しが強くて、ホテオアオイは、みんな真っ白になってしまいましたが、彼岸花とのコラボレーションを見たかったので、白と赤もいいものだと、自分を納得させました。 

   

姿見のスペースの水は濁っていましたが、空の白い雲を浮かべているのも、秋らしい感じがします。

  

塔の礎石のあるこの木のある風景は、元薬師寺の中で私は一番好きな場所です。それも傍に行ってみるよりは、周りの自然に溶け込んだ様子が最も好きです。今はそこに、真っ赤な彼岸花が秋という季節を添えているからなお好きです。

  

太陽の位置の関係で、ホテイアオイは、白一面の絨毯になっているところに、姿見のスペースを挟んで咲く彼岸花の赤が美しく際立って綺麗です。

  

水の表面に藻が張り詰めて、藻の張っていない部分だけに、雲を映していますし、畝傍山の頂上部分だけは、「私の姿見だから」と向こうの端に映っています。

       

狭い境内の中から彼岸花と、ホテイアオイのある風景の何処を切り取っても、1ヶ月前に来た時とは違った季節の進みの美しさが迫ってくるようで、再び訪れてよかったと思いました。

 

  

向こうは白い絨毯なら、手前は本来のホテイアオイの薄紫です。ここには彼岸花を入れていませんが、ず~っと向こうまで続くホテイアオイは、今が満開のときです。 1日花であるのにこのように咲き続ける、そのエネルギーと繁殖力にも元気をもらえる花だといえましょう。

右手手前は畝傍山です。 遠景の青い山は葛城山です。 長閑な大和の秋です。 

  

遠景をさらに左にカメラを向けますと、葛城山に続く金剛山の山並みが姿を現します。 家並みの甍や、ホテイアオイの白い絨毯は、現在ですが、それを取り巻く山々は古代から今に続いているのでしょう。 

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藤原宮跡のコスモス・2012

2012年09月27日 | 季節の花木

         

秋の朝の空高く風が吹いているのでしょう。 薄い雲が流れていきます。今までのようなもくもくした入道雲は、山際にも見られなくなって、爽やかに入れ替わった空気に包まれた朝が、ここ暫く続いているのが嬉しいです。

上の空は自宅の南の空です。 こんな日は朝の家事も捗ります。 私って気分人間かしらと思うほど、お天気に左右されて、予定の入っていない日のお天気が良ければ、「いざ出陣!」といった感じで、家事は手抜きをせずに、大急ぎで終えて、ハンドル任せで、近くの秋を楽しみに出ます。

着いたところは、橿原市の藤原宮跡です。 

         

あまり太陽の光がきついので、差していた日傘で陰を作り、三つの花を写しました。なんだか暗くなってしまったのは、そんなことをしたせいです。

 

  

藤原宮跡のコスモスは、まだ早いのか花はご覧の通りでした。 コスモスを植えている面積も、例年より狭いようです。発掘調査が進んでいるためかもしれません。

 

  

コスモスの向こうに風に揺れるススキの穂が、銀色に光って綺麗なのが印象的でした。

 

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葛城山麓・一言主神社辺りの彼岸花

2012年09月26日 | 季節の花木

 

 例年には 遅れても尚 群れて咲く 稲田に赤い 帯を忘れず

   

山麓線を走っていて、気まぐれに一言主神社への道路へ、右折してはいりました。下の道路に下りた途端、道端に駐車している車の数に驚いてしまいました。もう帰ろうかしら・・・。でも車を回す場所まで行かないと、戻ることさえできないので、神社の方にゆっくりと進むと、なんとラッキーなことに、駐車場の空きが見つかりました、こういう時は軽自動車が便利です。 うまく隙間を縫って先ずは駐車しました。 

 

  

車が多いはずです。ずいぶん多くのカメラマンが神社の下の、田圃の畦道にそれぞれお気に入りのアングルを、探したり三脚を立てたりして、緑を縁取るように咲いている、真っ赤な彼岸花を見つめています。

  

それにしても見事に咲いた彼岸花です。 来るまでの道路端の彼岸花も、美しく咲いて秋を謳歌しているようだと、我が家の裏の田圃の貧相な彼岸花を見てきた目には、それはそれは綺麗に見えて、ここで駐車可能なら、撮りたい願望を辛抱しながら、走ってきました。 こんなにボリュームのある花の群れが待っていてくれると知っていたら、ひたすらここへと思ったに違いありません。

  

まるで田圃の土手を被い尽くすような、びっしりの彼岸花です。立派なカメラを持った人たちの、グループ撮影会の場所に選ばれるはずだと、ブログ用のコンデジの私は、身軽に気軽に、好きなところを、パチパチしてきました。

  

頭を垂れた稲穂の実りと、満開の彼岸花とが、待ちに待った秋の深まりを、まるで語り合い喜び合っているように見えます。

 

   

 

 

   

彼岸花の咲く様子はまるで「せえの・はい」と合図するかのように、ある日突然満開を迎えます。裏の田圃は放置田なので、畦刈りを丁寧にしていなかったら、今年は彼岸花が何本か数えるほどしか見かけなかったのです。

この一言主神社の下の田の畦刈りは、何処もとても丁寧にしてありました。きっとこのように美しい彼岸花の季節を、多くの人たちのカメラにより美しく残せるように、地区の人たちの温かい計らいがあるのでしょう。そのためにも写す人もカメラマンとしてのエチケットを守って、決して畦道以外の田畑に入ったり、作物を踏みつけたりしないように、留意しなければと、この美しい里に立って思いました。

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