カフェテラス

テラスの片隅で一人心に呟くように

春日大社 水谷道へ

2015年11月30日 | ☆ ふるさと・大和

 

 

 今日で11月も終わりだ。

秋の終わりから冬にかけての、奈良散歩にはいつも是非行きたいところがある。

年によっては11月であったり、12月に入ってからだりするけれど、季節の本当の変わり目のような時の奈良を落ち葉を踏みしめて歩きたい場所がいくつかある。

 

春日大社の駐車場に車を入れて、いきなり境内を歩き始めた。

築地塀の中の楓の紅葉が、まだ紅葉しない緑の葉っぱと混じりあって美しい。

 

 

位置を変えてみると、閉ざされた檜皮葺きの門を、より一層趣のあるものとしている。

 

 

右側には、春日大社の西回廊の外側が、木の間に見え隠れしている。

 

 

しばらく歩くと回廊もみえなくなり、寄進された石燈籠の列が、道路の一段上の石垣に並ぶ。

鹿たちの憩いの場所でのんびりたむろしている。

それでも、人が通りかかると律儀にお辞儀をして煎餅をおねだりする子もいる。

何も持ってなくてごめんね、写真だけ撮って通り過ぎる。 

 

 

左手前方に大きい公孫樹の樹が、森を明るくするような黄葉を見せている。

今年の黄葉は遅いと聞いていたが、今がこの公孫樹の見ごろだ。 

 

 

鹿はもうお辞儀をしない。何を見つけたのか見つめる瞳が可愛い。

 

 

春日大社について今日一番歩きたかったのは、この落ち葉敷く水谷(みずや)道だったのだ。

所々に石段があってストックをつきながらの森の散歩は、全く苦にならなかった。

かさかさと靴の裏で音のする落ち葉道は、故障のある膝には優しかった。 

 

  

水谷神社の瑞垣からせり出したイブキの巨樹である。

下にその説明があるのでUPした。

 

 

暫くこの巨樹に掌を当て、木の生命力の鼓動を聴く。

昨年より体調が良いとは言えないけれど、と思いながら迷っていたが、やはり来て良かった。

春日大社散策は、あと少し続くことになりそう。

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続・石光寺

2015年11月29日 | ☆ ふるさと・大和

 

 

 

 

境内の染野井の中に、曼荼羅を織るための糸を持った、美しい少女の像がある。

不運な姫君中将姫である。

 

 

井戸を別の角度から眺めた。

楚々とした美しい薄幸の姫君が藁苞の中の、寒牡丹と重なる。

 

 

染めた糸を干すために掛けたという、糸掛けの桜が今の時期には葉をすっかり落として、井戸の傍らにあり屋根に枝が枝垂れている。

 

 

山門の傍らに、白に近い薄いピンクの混じった美しい花をつけた木がある。

下を見ると、形のまま花を落としているのもあれば、花弁を散らしているのもある。

寒椿なのか、山茶花なのかお尋ねしたら、交配種のようですと教えてくださった。 

 

 

 

 

咲いている様子は、やはり山茶花のようだなぁとじっと見上げていた。

この花も美しい。

 

 

寒牡丹との嬉しい出会いに心安らいで、もまた次回には牡丹園を楽しみにしようとお寺を辞した。

遠く東の方に生駒山が見える。空気が澄んでいるので遠くの山の電波塔までがはっきり見えていた。

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石光寺 寒牡丹 開園1日前

2015年11月27日 | ☆ ふるさと・大和

 

 

 明日開園という日、慌て者の私のしでかしそうな間違いだった。

受付で挨拶をしたら「明日からですが、裏の方はまだ準備ができていないので、表だけでも見てください。」

そのご好意で境内の表の、藁苞(わらづと)の中で、健気に咲く今年初の美人との出会いがあった。

 

境内から山門の向こうに当麻の里が広がる。

 

 

優しいピンクの衣装を纏った寒牡丹。

葉がごく小さいか、ないのが今咲いている寒牡丹だ。

葉がない分花がにこやかに迎えてくれる華やかさがある。

 

 

夕日が境内に差してくるころだったので、花の色が飛んでしまったのが残念。

藁苞にちゃんと収まっている子は花の色がそのままで美しい。 

 

 

臙脂よりもさらに深い赤、黒に近い色の美しさに惹かれる。 

 

 

表のお庭だけだと言ってくださったが、今日の出会いには十分満足してほのぼのとした安らぎを頂くことができた。 

 

 

西日が差して薄い花弁が、セロファンのように透けている。 

 

 

山門から長い築地塀に続く塀の内側に、今頃赤とんぼが留まっている。

これは地面の上でなく塀にへばりつくように留まっているのだ。

寒さで動けないのだろうかと気になった。

でもトンボのいる所は夕日が差しているので、塀も温かいのかもしれない。

明日から石光寺の牡丹園は開園する。

また時間があったら、裏に咲く美人にも会いに行きたいと思っている。

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おおさむ こさむ 山から 小僧がやって来た

2015年11月26日 | ☆季節

 

 

昨日も寒かったけど、今日はもっと寒い。

タイトルの「おおさむ こさむ 山から 小僧がやって来た」

これは童謡でもない。小さいころ祖母が節をつけて歌ってくれたのかもしれない。

雲に麓を巻かれた山見ていると、「寒さ」という小僧があの雲の幕を持ち上げてやってきそうな気がする。

 

 

明日お天気になったら、今日見えていない大台、大峯の山並みに白いものが見えるかもしれない。

 

 

雲間から覗いた青い空は、たったこれだけ。

しかもすぐ雲に隠されてしまった。

寒い 寒い

 

 

 

  

時々しぐれが通り過ぎていく。

山茶花はその冷たい雨を花弁に精いっぱい受け止めている。

冷たいでしょうね。

  

表鬼門に植えてある柊は、今花盛りだ。

小さい花が片寄せ合って咲いている。

しぐれの通り雨は、柊の葉にも花にも雨粒を宿していない。

冷たい雨は追い返されてしまうのかしら。

 

先程庭に出ると、あんなに曇っていた東の空が明るいところがあった。

早速カメラを持って、寒さに負けない気合を入れて待っていると、黒い雲間から月が顔を出した。

満月だ 月齢カレンダーを見ると、満月だった。

あんなに雲に覆われた空だったのに、何かいいことがありそうな気がする。

暫く見ていると黒い雲が出てきて月を覆い始めた。さっき見た綺麗な満月のイメージを壊したくないので、すぐ家に入った。

 

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京都のひ孫ちゃん

2015年11月25日 | ★ 日々の呟き

 

夕方京都の孫夫婦が、ひ孫のAちゃんを連れて来てくれた。

お宮参り以来だから、知らないおばあちゃんの顔を見て泣かれはしないかと心配だった。

そんな心配は杞憂に過ぎなかった。初めは不審そうにじっと私の顔を見つめていたが、孫もお嫁さんも

親しみを込めて私と話し合う雰囲気を察したように、笑顔を見せて、ハイハイしながら私の方に来るのが何とも可愛い。

 

カメラを向ける私のほうに手を伸ばし、ぶら下がっているカメラの紐を狙って可愛い手を出した。

なかなか掴めなかったのが、

 

やっとつかんで、勝利の微笑みの可愛いこと。

とにかく何にでも興味を示す。

抱っこをすると、素早く眼鏡に手を伸ばしたので、お嫁さんが慌てて眼鏡をはずしてくれた。

 

私の部屋にはいろんなものがあり過ぎて、動き回る範囲が狭くなって、手当たり次第におもちゃの対象にしてしまう。

7か月になればもうこんなに動き回るのかと、小さい子との生活が暫くなかったので、私にとっても、新発見や、嬉しいことばかりである。近くのひ孫ちゃんも、こんなに動き回るようになるのもすぐだろう。

 

顎に肘をついたようなおませなポーズで、椅子に座っている私を見つめて、目があったらにこっといい笑顔を見せてくれる。

笑うと、少し生えかけた歯が白く光る。

今度出会えるのはお正月だ。また大きくなっていることだろう。

「お祖母ちゃん抱っこしてやって、これ以上重くなったら、抱っこしてもらえないから…。」お嫁さんが優しく言ってくれたのも嬉しかった。

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