25日の丸窓梅林は、まだちらほら咲きの梅の木が、そこかしこに見られるといった感じでした。
興福寺の駐車場に車を止めて、浅茅が原方面へ歩きました。
料理旅館江戸三
丸窓亭
この辺りはよく散策するのですが、梅林が満開の時に出会ったことがありません。この日もまた空振りに近い状態でしたが、カメラを持った人たちが何人かいるだけで、やかましい感じの観光の人たちの足からも遠く、奈良時代にタイムスリップしたような静寂です。
茅葺屋根の佇まいが、丸窓といい感じで調和しています。ここに来ますといつも、あの建物の中から丸窓を通した風景を見てみたいと思いますが、これは想像だけで周りの柵が、鎌倉時代の貴重な建物丸窓亭を守ってくれています。これは元春日大社の経堂だったそうです。
この丸窓にちなんで、この辺りに何軒かの旅館の離れがあって、丸窓の障子がなかなか趣があります。
この辺りの地名が「片岡」であったことから梅林も「片岡梅林」と呼ばれています。
呼び名ですが「片岡梅林」よりも「丸窓梅林」の方が丸窓亭や、この近くの料理旅館「江戸三」の建物の風情を現していていいと思います。
丸窓梅林についての説明板
丸窓梅林を梅の香を求めて、あちこち散策していますと、南の斜面の下に鷺池が、木の間から眺められます。
池に沿った小道を歩む人の声だけが、聴こえて春めいた感じがします。
丸窓梅林の東の方の梅は,まださっぱりで、それこそ「梅一輪一輪ほどの温かさ」で群れるのは鹿ばかりです。
梅の開花が遅れているようなので、今年は梅も桜も桃も、春の花がみんな揃って咲きだしそうな気がします。