雨足が写真に写るような日に、桜井市多武峰の談山神社へ行ってきました。
「今日しか空いた日がない」と言う友人と、「雨の日の紅葉を撮ってみたい」と いう二人の意見があって
変わり者の紅葉狩りです。
季節折々に訪れる好きな神社ですが、まさか今日のような、雨の中をお参りしたことはありませんでした。
ストックをついて傘をさして、これは厳しい道中になってしまいましたが、「雨もまた楽し」といった感じで
自分の足にあった歩き方で、門前まで来ました。
境内の雨に濡れた美しい紅葉に、感動し中腹の十三重の塔と紅葉だけをカメラに納めるつもりで、
境内には入らずに、そのような眺望の場所に登って行きました。
散り落ち葉が雨に濡れているので、ストックをつくと安定せず滑るのには、難儀しましたが、それでも
思う所に行くことができたので、愚痴一つこぼさず慎重に歩きました。
望遠で十三重の塔を撮ることのできる場所には、カメラマンが2人三脚を構えて慎重に撮っていました。
日本で唯一の木造十三重塔、藤原鎌足の廟所として有名. 談山神社十三重塔(重要文化財、室町時代 享禄五年 1532年再建、桧皮葺、高さ16.17m) を雨のカーテンの向こうに見ながら、傘をさしているので、脇を締められないままブレブレの写真となりましたが、
ここが目的の場所だったので、わくわくしながらもみじに浮かぶような塔の屋根を見つめていました。
紅葉と言ってもいろんな色があります。
それらの色が塔を包んでいるのが美しいものでした。
水たまりに落ちた紅葉の葉っぱは、多武峰の紅葉の季節の終わりも近づいているように思いました。
「出かけられる日は今日しかない」次の予定の空いた日を待っていたら、きっとこの紅葉の季節が
過ぎ去ってしまいそうな気がしました。
帰りには大好きな屋形橋の方面へ降りて、緑の谷に架かる屋形橋と
橋の朱色に負けない紅葉の木を一緒に撮ってきました。
雨もものともしない、好きなことのできたいい日でした。