栄山寺本堂の薬師堂です。
いつもは外からのお詣りですが、「すべて開帳していますので、本堂に上がってお詣りください。」
そう受付事務所で言ってくださったので、手すりのない石段を、這うように手をついて登りました。
数段もない自然石の石段ですが、もし転んで怪我でもしたら…そんな不安で、すごく慎重になってしまいます。
お薬師さんが見守ってくださるのだと、薬師如来坐像に手を合わせました。
ご本尊のお薬師さんは、重要文化財です。木造漆箔で1431年作の寄木造りで、どっしりとなさって掌に薬壺を
持っていらっしゃいます。
同じく重要文化財で、ご本尊の両側を守護するように、十二神将が厳かな形相で建っていらっしゃいました。
室町時代に造立されたと、台座裏に記されているようです。
何度も栄山寺を訪れていますが、本堂の仏様にお会いできたのは初めてでした。
本堂前の重要文化財の石灯籠です。
弘安7年(1284年)の銘があります。
総高243cmで、創建当初の姿をよく残している貴重な石灯籠だそうです。
この形を「栄山寺形」といわれています。