デパ地下で、飯とネタを山葵の葉で包んだ「わさびすし」と云ふものに出逢ふ。紀州の古い鮨の形態を汲んだもので、出張販賣員の「和歌山県の郷土料理です」と云ふ言葉にふと旅情を覺へたことが、足を留めるきっかけとなる。と云っても、紀州へは大昔に道成寺を訪ねたほかは大して縁のない土地なれど、そのとき試しに購入した“なれずし”の厄介さは、今も印象が鮮明だ。さうした紀州のこの古態鮨、味はごく「素朴」で、舌の肥えた輩 . . . 本文を読む
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- 嵐悳江(あらし とくえ)──手猿樂師にして、傳統藝能創造家にして、鐵道愛好家にして、古道探訪者にして、文筆家氣取り。
雅号は「李圜(りかん)」。
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