来る十五日の本番に向けて、初めて装束と面を付けて稽古する。初めは装束も、「コイツなにする気やろ……?」と戸惑ひ、強張ってゐたが、やがて「ああ……」と飲み込んでくれたらしく、次第に体と動きに馴染んでくれた。藝能は、かうした身に着けるものとの信頼関係を築くことも、肝要だ。一通りの稽古を済ませて面をはずすと、面がほんのりと温かい。私の顔の熱が移ったのには非ず。面に吹き込まれた、“魂”の温か . . . 本文を読む
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プロフィール
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- 嵐悳江(あらし とくえ)──手猿樂師にして、傳統藝能創造家にして、鐵道愛好家にして、古道探訪者にして、文筆家氣取り。
雅号は「李圜(りかん)」。
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