近ごろ町に入り込むやうになった不審者の片割れが、交番の警察官に囲まれてゐる様を見かける。衣装でちょいワルを気取ったそれは何やら強がってゐたが、なんであれ地元の交番に認識されたことで、「有事」の際には話しが早くなる。戦國時代の民衆は、高い防衛と自治の意識をもって、時代を生き延びた。あの時代のやうに刀や鉄砲を手にしないまでも、私たちは“気を付ける”といふ武器を心得ることで、上のやうな不審者に隙を与へぬ . . . 本文を読む
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- 嵐悳江(あらし とくえ)──手猿樂師にして、傳統藝能創造家にして、鐵道愛好家にして、古道探訪者にして、文筆家氣取り。
雅号は「李圜(りかん)」。
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