驛前でのちょっとした用事に、思ひがけず精氣を吸ひ取られるやうな疲勞を覺えて、これはアカン、と一度帰城し呼吸を整へる。散歩は厄拂ひと縁起を担ひで、先程とは真逆の方向を行く。夕方にならんとする空に霞のやうな雲がかかるを見、よく通ってゐるはずの道の端に、コムラサキの實が成ってゐることに初めて気が付くなど、やうやく普段の調子を取り戻し、この方向を散歩道に選んで正しかったと安堵する。復路の途中で寄ったショッ . . . 本文を読む
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- 嵐悳江(あらし とくえ)──手猿樂師にして、傳統藝能創造家にして、鐵道愛好家にして、古道探訪者にして、文筆家氣取り。
雅号は「李圜(りかん)」。
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