和食膳屋で食事をしてゐると、法事帰りらしい一團の席から、老婆の高い笑ひ聲が何度か響いてきた。幼児だらうが老人だらうが、野外(そと)だらうが屋内(うち)だらうが、あのテの聲は耳に障って非常に癇が立つ。『飲食店での食事はお静かに』──“マスク會食”云々など、かの老婆はとっくに忘れてゐるらしい。夏の帰省で親類同士が人災疫病のお土産交換をしたと云ふのも、すなはちあのやうな状況だったのだらう . . . 本文を読む
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- 嵐悳江(あらし とくえ)──手猿樂師にして、傳統藝能創造家にして、鐵道愛好家にして、古道探訪者にして、文筆家氣取り。
雅号は「李圜(りかん)」。
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