dmenuニュースより
http://topics.smt.docomo.ne.jp/article/nikkangeinou/entertainment/f-et-tp0-201211-202012110001201?fm=d
韓國人の藝能関係者で、私が唯一ちゃんと名前を記憶してゐる人だけに、とても驚きました。
今は昔、私は當時の自分を取りまく環境に、深い絶望による激しい不満を抱いてゐた時期がありました。
私は映画に、その癒しを求めてゐました。
さうしたときに、整形手術を繰り返すうちにどんどん自分を見喪っていく──當時日本でも話題になってゐた若い韓國人女性の整形(整顔)を、独特の皮肉な目線で描いた作品を観ました。
その作品の監督が、キム・ギドク氏でした。
日本の報道屋がしきりと煽る“韓流ブーム”とやらに疑問と反發を感じてゐた私でしたが、「韓國にはかういふ“異能”な人もゐるのか……」と鮮烈な印象を受けたことを憶えてゐます。
當時の資料が私の手許から失はれてゐるのでタイトルが定かではないのですが、氏の作品歴を検索する限り、「絶対の愛」(2006年)がそれのやうです。
たしかその前後にもキム・ギドク監督の作品を一本観てゐるはずなのですが、これはタイトルも内容も記憶が定かではありません。
このあたりから、報道屋が盛んに煽る不安定な政治情勢と、藝能など文化とは別問題に捉へるべきであると考へるやうになり、それから私が韓國の映像作品もいくつか観るやうになったのは事實で、また沖縄と並んでいつかはこの目で見に行きたい場所となったことも事實です。
その後、映画監督を「引退予定」と聞き、私のなかでそれきりとなってゐましたが、露國方面へ移って人災疫病で亡くなったことで再びその名前に接したことに、私は“時代”を思はずにはいられません。
合掌