『この状況が続けばいいのに』──
不謹慎なのだらうが、私も深く共感する。
隣國がもたらした“公害”を、隣國が発生源の病疫が駆逐する──
毒には毒を以て制す、同士討ちとは皮肉なことだ。
現代人が惡名高いものにした『一見さんお断り』は、まさにかうした観光公害なる“異物”の乱入闖入を峻別排除し、文化を護る誇り高き知恵であったことを、私自身も今さらながら深く識る。
さうした連中を「上客」などと勘違ひし、一儲けも二儲けも企んだ京都商人の、當然拂ふべき“代償”と云ふべきか。
古い上方落語の「死ぬなら今」ではないが、京都を旅行するなら今が狙ひかもしれない……!