迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

緩冬騒走。

2022-12-27 20:55:00 | 浮世見聞記
今年の師走は何かと走らなくてよくなった、となると、途端に近所の道を歩くのもゆっくりになる。



いろいろな種類がある道々の赤い實も、この時期には眩しく映る。


町は靜かなやうでゐて、何となく氣忙しい。

みんな、いまになって焦ってゐるな……。

たぶん、来年の自分の姿。


すでに冬休みらしい小児どもが、やけにウロウロしてゐる。

町がなんとなくウルサイのは、これか──


ふだんそこに無いはずのものが有ることで、そこはもふ自分の知ってゐる空間ではなくなる。


私には必要のない空間。


帰らう。

樂しみの續きに取りかかるのだ。











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