今年の師走は何かと走らなくてよくなった、となると、途端に近所の道を歩くのもゆっくりになる。
いろいろな種類がある道々の赤い實も、この時期には眩しく映る。
いろいろな種類がある道々の赤い實も、この時期には眩しく映る。
町は靜かなやうでゐて、何となく氣忙しい。
みんな、いまになって焦ってゐるな……。
たぶん、来年の自分の姿。
すでに冬休みらしい小児どもが、やけにウロウロしてゐる。
町がなんとなくウルサイのは、これか──
ふだんそこに無いはずのものが有ることで、そこはもふ自分の知ってゐる空間ではなくなる。
私には必要のない空間。
帰らう。
樂しみの續きに取りかかるのだ。