迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

笑門来法。

2022-12-28 18:30:00 | 浮世見聞記


買ひ物へ行く途中に立ち寄った古社では、新しい年を迎へる準備がすでに整ってゐた。

もふいくつ寝ると──そんな期待だけは忘れたくないものだ。


忙しいのは、おのれの繁榮もしくは不器用のどちらかだ。    




笑顔でゐると、“陽”の情報が脳へ傅達されて精神も安定云々。

明るい表情でゐることは、ちゃんと理に叶ってゐるわけである。


そして不調な時にやってはならないのが、「ヤケ酒」「ふて寝」「物に當たり散らす」云々。

不快な氣持ちで酒を呑むと、アルコールには不快さを増幅させる性質があり、また不快な氣持ちのまま睡眠を取ると、脳は不快さを増幅して記憶し、物に當り散らすと、ヒトは次には無関係な人にも八つ當たりするやうになる云々。
 
最後に関しては、實際にそのままのヒトを知ってゐる。

なにかの組織内で小班長程度の役職に引き上げられたそのヒトは、たちまち夢破れてふて腐れ、しかし組織と訣別するだけの氣骨は持ち合はさず、その鬱屈ゆゑにか組織の備品に当たり散らして却って謝罪する羽目となり、果てには目下の人に八つ當たりして却ってその人から訣別される──

傍觀者の目には喜劇なまでにみずから地雷とドジばかりを踏んでゐると映るそのヒトに、もはや“笑顔”の感覺は殘ってゐないだらう。


今回のサッカーワールドカップで大きな仕事をした森保ニッポンチーム監督氏が、次回も續投が決定云々、その一番の理由が、氏の“人柄(人望)”云々。

組織のなかで、人の上に立つ“器”とはなんぞや──


組織なんてものとはとっくに訣別した私ですら、その深い示唆には興味を覺ゆ。










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