迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

落語家の三遊亭円楽さん肺がんで死去、72歳脳梗塞から8月高座復帰も…がん治療再開した矢先…

2022-09-30 19:12:00 | 浮世見聞記

dmenuニュースより
http://topics.smt.docomo.ne.jp/article/sponichi/entertainment/sponichi-spngoo-20220930-0234?fm=d




八月に復帰したばかりなだけに、この訃報には驚きました。

今月三十日、死因は肺癌とのことですが、あの時すでに危なかったのではありますまいか。


「笑点」の解答者ではない、落語家(はなしか)としての円楽さんを、襲名後間もない十年ほど前に、東京都墨田區の両國寄席で數回觀られたことは、私にとって幸甚であります。

いづれも故人小圓朝師が目當てで、たまたまその時の主任(トリ)が、円楽さんだったと云ふ巡り合はせではありましたが、高座に上がる姿を初めて生(ナマ)で目にした時に感じた“オーラ”に、なるほど師匠の名前を受け継ぐ“器(うつは)”だと大いに納得したことは、いまも鮮明に憶えてゐます。

そして、カメラ映りが良い人なのか、TVで觀たはうが若く見えるナ、と思ったものでした。


五代目圓樂一門が半月間、日替はりで出演する番組中、円楽さんの出演する日だけが大入りになる両國寄席で聴いた噺は、「ずっこけ」「あくび指南」「たがや」の三席であります。

この時のマクラで、「交差點で歩行者が早足で横断歩道を渡る気遣ひをすれば、歩行者待ちの車で道路が渋滞することは無くなるんです」と話してゐるのを聴いてとても納得して、その日から實行するやうになったのも、円楽さんの持つ藝の説得力が為せる技、と云ふものであります。

この気遣ひは円楽さんからの遺産だと思ひ、これからも續けてまゐります。






合掌










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