陶芸工房 朝

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花と器ー7

2006年04月09日 | 作品紹介

Content2   翁草

 「野草の中でも、とりわけすきなのが翁草である。うつむきかげんに咲く濃い臙脂色の花もいいが、花後の、その名のとおり、老人の白髪のようになった風情がたまらない。」と、白州正子は「花日記」に書いている。

 臙脂色の花(がく?)がかれると、中から乱れたぼさぼさの白髪を思わせる種子(?)が現れる。この風情を「翁」に見立てて、オキナソウというのだろう。

 ここでは、何の変哲もない焼き〆の徳利に、庭から採ってきた翁草を活けて見た。少し小ぶりだが、茶席の彩りにも格好だと思う。