一見すると同じように「みどり」なのだが、一本一本の木の葉の色は微妙に違って、日にすかしてみると、透き通って葉脈の見えるものもある。この色見本のような美しさは、自然の創りだした妙としか言いようがな い。
ふと、この自然の色に「名前」がついているのかしらと、調べてみた。
鶸色(ひわいろ) 青白つるばみ 離かん茶 藍媚茶(あいこびちゃ) 苔色 海松色 萌黄 青丹 裏葉柳 ・・・・・・・・・・ ある、 ある、 かぞえきれないほどの色名がついている。
何という古人(いにしえびと)の感性の豊かさ、造詣の深さ。自然を忘れてしまった現代人の及ぶところではない。ふと、陶芸の世界も同じなのではないか、と思ったらこわくなった。