陶芸工房 朝

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河井寛次郎記念館

2013年10月19日 | 美術館めぐり

 

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 「河井寛次郎」は日本を代表する陶芸家です。

 柳宗悦・浜田庄司等と共に、民芸運動を興し「日

 本民芸美術館」を創ったことでも知られています。

   *    *    *    *

 京都、清水寺の登り口に近い東山五条坂に、彼の暮

 らしていた家があります。

 大道りから一筋それて路地に入ると、あたりは昔な

 がらの木造家屋の並ぶ静かな住宅地、昭和48年、

 寛次郎没後7年にそこが記念館として公開されまし

 た。

 引き戸を開けると中は以外に広い板の間で、サ

 ロン風の大部屋には、自在鉤のついた炉や民芸

 調の椅子やテーブル・木製のベンチ等が並んで

 いて、どこか昔の日本の温もりが感じられます。

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 部屋の先には中庭があり、その中庭を取り巻く

 ように仕事部屋や展示場が鉤型に続いています。

 1階は仕事部屋風、吹き抜けの2階には書斎風

 の部屋や和室もあり、ずいぶんと大きな木造家

 屋です。

 中庭には、日曜美術館でも紹介されていた郷里

 の丸石がどんと据えられています。これは故郷

 安来から灯篭を贈るという話を断って、代わり

 にもらったという逸話のある丸い大きな石で、

 まるで作品のようです。

 庭の続きは、仕事場・展示室・登り窯もそのま

 ま残っています。

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 寛次郎が集めたと思われる美しい家具や道具類

 がさりげなく置かれ、彼の豊かな感性と美意識

 を感じさせる空間です。

 「暮らしが仕事、仕事が暮らし」をモットーと

 した河井寛次郎の精神を、肉親が愛情をもって

 保存している温かな記念館です。