ベトナム・カンボジア・タイ・ミャンマーは、同じ半島のお隣同士の国々です。
だからどの国も同じかと言うと、そうでもなさそうです。ミャンマーのヤンコンに着いて驚いたことは、町や道が美しいことでした。カンボジアの雑然とした街やオートバイの群れを見て来たので、ことさらそう見えたのかもしれません。美しく整えられた高級住宅街の一角に緑に囲まれたスーチーさんの立派なお屋敷もありました。美しく壮大なパゴダには、しなやかな身にロンジーをまとった若い女性の姿も多く、デートスポットなのかと思ったほどです。
ヤンゴンの華麗なパゴダの屋根の一部。
ミャンマーは仏の国といわれています。いたるところにパゴダ(仏塔)があって、どれも見事に金色に輝いています。
パゴダは「釈迦の住む家」として尊ばれ、それに寄進することは人生の最大の功徳とされました。功徳によって幸福な輪廻転生がえられると人々は信じ、何よりも功徳を積むことを重んじました。街を歩いていると、黄茶色の衣をまとった僧侶やピンクの衣をつけた尼僧たちに出会います。ミャンマーには、今も確実に仏教が息づいているようです。それも日本とは少し異なる戒律の厳しい大乗仏教の教えのようです。以前・タイの農家に泊まった時、その日生まれた3個の卵の内の2個をお坊さんに寄進してしまうのを見て、どうして家庭で食べないかと驚いたことがあります。その時のことを思い出しました。 この国の識字率の高いのも、各地の僧院が日本の昔の寺小屋のような役割を果たしているからだとも聞きました。仏教が、人々の暮らしの上i位にあるようです。
王宮の入り口、大砲がおかれている。戦時が偲ばれる。
パゴダばかりではありません。マンダレーにはミャンマー最後の王朝の王宮跡が残されています。1辺が3キロの正方形の周りに濠をめぐらし四方に橋をおいてある形は、日本の皇居とそっくりです。現在は観光地化されていますが、1885年イギリスによって占領され、さらに1942年には日本軍が占領、その後日本軍とイギリス軍との戦いの場となった場所です。
マンダレー・金色に輝くパゴダ。
あまりにも文化遺産が多いので、改めてミャンマーの王朝の歴史を辿ってみました。
紀元300年、インド思想や学問がインドから伝わり、ビルマ土着の信仰と交じりあった独特の文化を形成しています。バガン王朝時代には、宗教、知識、科学、仏歴、天文学、占星術などが学ばれ、さらに、9世紀、白居易の著書「驃国楽」の中には、この地で歌舞や楽曲が奉納されたことが記されています。日本より遥か昔から大陸と交流しながら、各地で王族が権力を握っていったのです。
そんな国で、キリスト教はどんな活動をしているのでしょうか? 私見ですが次に記します。