山法師が葉を落とし、姫沙羅も葉を落とし、こぶしの木も、すっかり裸になったと思ったら、
脇役だった下草の万両が、急に華やぎ始めました。
これは水鉢のわきで。
これは山法師の木の下で。
これは、庭の片隅の壺の横で。
これは、普段気にも留めない垣根の脇で。
赤い実は、どれもみんな小鳥が運んできたものです。
正確に言えば、小鳥の食べた 実が小鳥のふんの中に入っていて、
それが自然に発芽して、いつの間にかわが家の住人になっていたということ。
お正月が過ぎる頃には、赤い実はふたたび小鳥たちのお腹に入って、どこか遠くに旅をする,
まったく、自然の摂理の見事さには舌を巻きます。
赤い実のひたすらあかし冬至かな