バンビ・わーるど

プラダー・ウィリー症候群の息子「バンビ」を愛し、その成長を見守る母・suzuのつれづれ日記(&ときどき猫だより)

hand in hand(手を携えて) 家族支援のこと

2016年09月07日 | 障害児の親
最近は地元の育成会(手をつなぐ親の会)の活動でちょっと忙しいのだけど
それを通じて 自分がほんとにやりたいことが段々明確になりつつある。

私がずっとやりたいと思ってきたことは「家族支援」だったんだよね。
竹の子の会(PWSの親の会)の活動もそうだし、このブログも一部そこにつながっているんだと思うんだけど。


13年前、バンビに障害があると宣告された時、担当のDr.は 一応親の会のことは教えてくれたけど
福祉への橋渡しはなかった。

本来は、乳幼児健診で保健師さんがそれをやってくれるものなんだろうけど
2年で2回引っ越ししたりしたせいなのか(区内だけどね) フォローがないまま
「療育」という言葉をどこかで聞いて、自分から区役所に電話したのが確か10ヶ月の時。

その療育までにつながる10ヶ月は、私にとってはほんとーに暗黒の日々で
あの時のつらさは一生忘れないし、今でも思い出すと泣けるくらいで。
だから 他の、後からこの道を歩いてくるお母さんに あんな想いをしてほしくないと思っている。


もっとも、今は私が住んでいる区も 子ども総合センターというのができて
育ちが気になる時の相談窓口が 未就学児に対しては整備されているようだけど。

でも、それも就学したらフォローの対象にならない。
特に発達障害児なんかは小学校に入ってから診断がつく子もたくさんいるのに
学校以外に支援の場がないに等しい。

学校の先生は教育のプロではあるだろうけど、子どもの育ちをその子の人生トータルで見て考えたりは
なかなかしてくれない(できない)ものなんだよね。

放課後デイサービスは たくさんできて、事業所によって内容もいろいろ。
療育的なことをやってるところもあるけど、どちらかと言うと預かり保育的なカンジだよね。
少なくとも私の経験上(これまでに4社程お付き合いあるけど)
相談ができる(知識やスキルのある)支援員さんに まだお目にかかったことがない。

相談支援事業は立ち上がったけど、それも支援員の数が足りないらしくまだまだこれからのカンジ。


区役所に相談に行こうと思っても、まず最初に「ご用件は?」って聞かれると
それだけで 心折れる気がするんだよね。
そりゃ、役所なんて用があるから行くところだろうし、無理もないんだけど
なんか 何を誰にどう聞いたらいいかわからないんだけど、今困っていてこの困り感を誰かに聞いてもらいたい ってあるじゃない?
それとか ちょっと小耳にはさんだ福祉サービスで正式名称はわからないんだけど、どこに聞いたらいいんだか って時とか。
そういう時に気軽に行けるところがない。


障害児本人への支援はもちろん必要だけど、そういう子どもを抱えている家族への支援もすごく大切だと思うのに それがないんだよね。



で、ピアサポートとかピアカウンセリングが大事だよな と思ってきたわけ。(「ピア」=仲間)
同じ障害児の親として 対等な立場で話を聞き合い、共感し合い、仲間同士で支え合う。
プラダーウィリーにとって竹の子の会はまさにそれ なんだと思う。


あとは地域にも そういう親の会の活動ってやっぱり必要で(地域特性とか、あと福祉事業って自治体ごとの運営とかあるので)
もちろんうちの区にもあるにはあるんだけど 高齢化に伴い会員数が減少っていう
いまどき どこの親の会にも見られるような状況に陥っていて...。

これじゃあいかん。何とかしないと と悶々としているうちに、まず 志を同じくする仲間に出会い
2人でいろいろ話していくうちに やっぱり家族支援が大事だよね ってところに行きついたカンジ。
で、何もないなら 自分達でやろう ←今ここ


隣りの足立区では ペアレントメンター制度が事業として今月立ち上がったらしい。都内では初めて。
詳しくは 私が描いているうちの区の育成会のブログをご参照 →葛飾区手をつなぐ親の会(教育部会)ブログ
こういうのってほんと地域によって温度差があるんだよね。

足立区の場合は 区議会議員さんがかなり動いたようだけど、それでも数年かかってる。
うちの区はどうなることやら...
って、嘆いてもしょうがいない。
役所に必要性をアピールして、自分達でできることはやってかないと。


最初に何もなかっただけ、私達はハングリーなんだと思う。
この世界(障害者福祉)は申請主義で、自分から動いてつながらないと向こうからは誰も手を差し伸べてくれたりしない って
最初に思い知らされたから。

逆に最初から支援があると ずっとそのままいけると思いがちだけど、まだまだそんなに揃っちゃいないのよ。
自分で動かないと、この世界は変わらない。

仲間で手をつないで、手を携えて、私達は力を合わせて前に進んでいかないとね。
我が子のため だけじゃない、みんなのために。それがいつか我が子のためになるから。
子ども達のため、家族のため やれるところからやってこっと。

メールはこちらまで → yakkoxhs@gmail.com

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2 コメント

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Unknown (りんまま)
2016-09-08 21:13:02
suzuさん、

こんばんは!

記事を拝見しておおぉーとなりました。

まさにそれです!! 私も今一番したいことは、自分の体験に基づいた、障害児の親の心に寄り添える支援です!

といっても障害児の親1年生^^; まだまだなんですけどね^^;


もちろん、自分の子供を始めとする障害児の支援教育、療育は本当に大事!
ですが、まだりんが1歳にもならない今、感じていることは福祉の恩恵を受けるまでのハードルの高さと、同じ気持ちを抱えた仲間の有り難さなんです。 何度もボキッと折れた私の気持ちを支えてくれたのは、やはり仲間の存在でした。

私の住まいも足立区の隣りなのですが、うーん!、、全然違うぞー∑(゚Д゚)

こちらは23区内でも断トツに児童発達支援事業が少なくて、相談出来る場所がゴクゴク限られている上に、知りたい情報にたどり着くまでの苦労たるや、、、
途中で諦めたくなったことも何度もありますT^T

suzuさんの記事を拝見して、改めて親御さんへの支援の大切さを認識しました!

私が出来ることは限られていて小さいかもしれないけど、何もやらなければ誰の力にもなれないですものね。

くじけず小さな一歩からコツコツ頑張ります!!
返信する
りんままさん♪ (suzu)
2016-09-09 00:45:09
こんばんは。いつもありがとう。
志を同じくする人がいると思うと心強いです。

しかし、りんままさんみたいに、ママ1年生でも そんな経験をしてきてるんですね。
あんまり変わってないのかなぁ... と思うと、つらいです。


PWSの方は、うちの支部の年少グループに関して言えば、活動がシステム的に受け継がれるようになってきてるし
そこに りんままさん達みたいにアクティブに動ける人達も入ってきてくれて、 活性化されているので安心なんだけど
別の記事にも書いたとおり、これが地域のいろんな障害児の集まりとなると、課題がいろいろあってね。

それでも、家族支援は やっぱり今必要で、とても大切なテーマ。くじけずやっていこうと思います。

”何もしなければ、誰の力にもなれない。”
いい言葉ですね。

1人ひとりの力は小さくても、合わせていったら大きな力になって、誰かのために何かができる。
そう信じて、お互い頑張っていこうねー!
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