「うんしょッ、こらしょッ……うむッ!
わらじィ、おっけいィ!」
「がるーるるるぐるる!」(←訳:スニーカーもオッケー!)
は~い、長歩きの支度は整ったようね?
こんにちは、ウォーキングシューズOK!なネーさです。
「こんにちわッ、テディちゃでス!」
「がるるー!」(←訳:虎ですー!)
さあ、前回記事の最後でお約束しましたように、
相模湾に面した古都・鎌倉を出発!
本日ご紹介いたします一冊の、
舞台となっている土地へお出掛けいたしましょ♪
細く険しい切通しの岩間を通り抜けたら……
目指すは鎌倉街道!
「かまくらかいどォ?」
「ぐるるがる!」(←訳:歩けや歩け!)
「……むッ! なにかァ、みえてきたでスゥ!」
おお! 到着しましたよ~!

―― 謎解きはディナーのあとで ――
著者は東川篤哉さん、’10年9月に発行されました。
現在、順調に版を重ねて30万部突破!という
評判のミステリが、こちら!ですね。
「はァーふゥーはァー (←息切れしています)
ネーさァ、ここはァ、どこでスかァ?」
「がるぐるるるがる~?」(←訳:東京の郊外の町、かな~?)
ええ、そうなんです。
鎌倉街道あるいは旧鎌倉街道と呼ばれる古い街道がありまして、
その道を鎌倉から北上してゆくと、
東京の多摩地方、
昔風に言いますと『武州(ぶしゅう)』という地域に到るのです。
『武』は武蔵野の武、ですね。
その東京都郊外の、国立市。
大学があり、整備された町並みを
春は桜が美しく彩るこの国立に、
ちょっとした名物警部さんがおられます。
「けいぶさんッ?
わきゃッたァ!そのひとがァ、しゅやくさんッ!」
「がるるぐるる!」(←訳:主役にして探偵!)
えーと、それがね。
当の名物警部さん――風祭(かざまつり)警部さんはね、
父上が中堅自動車メーカー『風祭モータース』の社長さんという、
お金持ちのボンボン、いえ、御曹司なのでございます。
事件が起こる度、ポンポコポンと名推理をくりだす警部さんですが……
よぉ~く見て下さい。
警部さんに付き従う、
ひとりの、若い女性刑事さんを。
「うむッ! こんどこそォ、わきゃッたでス!」
「がるぐるがるるるー!」(←訳:この女性が探偵さんだー!)
いえいえいえ。
もいちど、よぉ~く見て下さい。
歩道を行く女性刑事――宝生麗子(ほうしょう・れいこ)さんを
迎えに来た高級車があります。
運転席から降りてきたのは……
宝生家の執事であり運転手の、
影山(かげやま)さん。
ええ、もうお分かりですね?
快刀乱麻の勢いで、
謎を解明してゆくのは、
警部の風祭さんではなく、
聡明なお嬢様の宝生麗子さんでもなく。
執事の、影山さん!
「むぽゥ!
まんがァ、みたいッ!」
「がるぐるがるがる!」(←訳:映画みたいだよ!)
キャラ設定はコミカルではあっても、
実は、
御主人さまよりも従僕の方が賢い!
というスタイルは文学史上では珍しいことではありません。
代表例は、
ドン・キホーテさんと従者サンチョ・パンサさん。
この物語でも、
影山さん、大胆不敵に
『お嬢様はアホでいらっしゃいますか』
などと発言しては麗子さんの怒りを買い、
けれど鮮やかに難事件の犯人を推理してみせるのです。
「いいなァ♪
かしこいィしつじさんかァ~!」
「ぐるるるぐるがーる!」(←訳:我が家にもひとり欲しいねー!)
キャラさんたちはハジケちゃってるけど、
短編ミステリの良さを巧みに織り込んだ6編の《謎》の饗宴は
マニアックなミステリ好きさんをも
きっと満足させてくれるでしょう。
それに!
本日1月25日、嬉しいニュースが報じられました!
なんと、2011年の本屋大賞候補にこの御本がノミネートされたのです!
「わおォ♪
おめでとうございまスゥ!」
「ぐるるぐるるー!」(←訳:すごいすごいー!)
楽しくもどこか懐かしい正統派連作ミステリ、
激おすすめの、一冊です!
わらじィ、おっけいィ!」
「がるーるるるぐるる!」(←訳:スニーカーもオッケー!)
は~い、長歩きの支度は整ったようね?
こんにちは、ウォーキングシューズOK!なネーさです。
「こんにちわッ、テディちゃでス!」
「がるるー!」(←訳:虎ですー!)
さあ、前回記事の最後でお約束しましたように、
相模湾に面した古都・鎌倉を出発!
本日ご紹介いたします一冊の、
舞台となっている土地へお出掛けいたしましょ♪
細く険しい切通しの岩間を通り抜けたら……
目指すは鎌倉街道!
「かまくらかいどォ?」
「ぐるるがる!」(←訳:歩けや歩け!)
「……むッ! なにかァ、みえてきたでスゥ!」
おお! 到着しましたよ~!

―― 謎解きはディナーのあとで ――
著者は東川篤哉さん、’10年9月に発行されました。
現在、順調に版を重ねて30万部突破!という
評判のミステリが、こちら!ですね。
「はァーふゥーはァー (←息切れしています)
ネーさァ、ここはァ、どこでスかァ?」
「がるぐるるるがる~?」(←訳:東京の郊外の町、かな~?)
ええ、そうなんです。
鎌倉街道あるいは旧鎌倉街道と呼ばれる古い街道がありまして、
その道を鎌倉から北上してゆくと、
東京の多摩地方、
昔風に言いますと『武州(ぶしゅう)』という地域に到るのです。
『武』は武蔵野の武、ですね。
その東京都郊外の、国立市。
大学があり、整備された町並みを
春は桜が美しく彩るこの国立に、
ちょっとした名物警部さんがおられます。
「けいぶさんッ?
わきゃッたァ!そのひとがァ、しゅやくさんッ!」
「がるるぐるる!」(←訳:主役にして探偵!)
えーと、それがね。
当の名物警部さん――風祭(かざまつり)警部さんはね、
父上が中堅自動車メーカー『風祭モータース』の社長さんという、
お金持ちのボンボン、いえ、御曹司なのでございます。
事件が起こる度、ポンポコポンと名推理をくりだす警部さんですが……
よぉ~く見て下さい。
警部さんに付き従う、
ひとりの、若い女性刑事さんを。
「うむッ! こんどこそォ、わきゃッたでス!」
「がるぐるがるるるー!」(←訳:この女性が探偵さんだー!)
いえいえいえ。
もいちど、よぉ~く見て下さい。
歩道を行く女性刑事――宝生麗子(ほうしょう・れいこ)さんを
迎えに来た高級車があります。
運転席から降りてきたのは……
宝生家の執事であり運転手の、
影山(かげやま)さん。
ええ、もうお分かりですね?
快刀乱麻の勢いで、
謎を解明してゆくのは、
警部の風祭さんではなく、
聡明なお嬢様の宝生麗子さんでもなく。
執事の、影山さん!
「むぽゥ!
まんがァ、みたいッ!」
「がるぐるがるがる!」(←訳:映画みたいだよ!)
キャラ設定はコミカルではあっても、
実は、
御主人さまよりも従僕の方が賢い!
というスタイルは文学史上では珍しいことではありません。
代表例は、
ドン・キホーテさんと従者サンチョ・パンサさん。
この物語でも、
影山さん、大胆不敵に
『お嬢様はアホでいらっしゃいますか』
などと発言しては麗子さんの怒りを買い、
けれど鮮やかに難事件の犯人を推理してみせるのです。
「いいなァ♪
かしこいィしつじさんかァ~!」
「ぐるるるぐるがーる!」(←訳:我が家にもひとり欲しいねー!)
キャラさんたちはハジケちゃってるけど、
短編ミステリの良さを巧みに織り込んだ6編の《謎》の饗宴は
マニアックなミステリ好きさんをも
きっと満足させてくれるでしょう。
それに!
本日1月25日、嬉しいニュースが報じられました!
なんと、2011年の本屋大賞候補にこの御本がノミネートされたのです!
「わおォ♪
おめでとうございまスゥ!」
「ぐるるぐるるー!」(←訳:すごいすごいー!)
楽しくもどこか懐かしい正統派連作ミステリ、
激おすすめの、一冊です!