テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

黒マント……じゃなくて白衣の怪人?

2014-04-06 21:30:24 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ぶるるゥ、こごえちゃうゥでスッ!」
「がるる!ぐるるがる!」(←訳:虎です!花冷えだね!)

 こんにちは、ネーさです。
 お花見にはいささか寒過ぎた日曜日でしたが、
 お家に帰って温かい飲み物を準備したら、
 さあ、読書タイムですよ~♪
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  



             ―― 博物館のファントム ――



 著者は伊予原 新(いよはら・しん)さん、2014年1月に発行されました。
 『Phantom of the Museum』と英題名が、
 『箕作博士のミステリ標本室』と日本語副題が付されています。

「あはァ! はかせェ、とうじょうッ!」
「ぐるがるる?」(←訳:助手さんは?)

 えへん、違います。
 これはね、《博士と助手》的なコントの御本じゃありません。

 でも、出てきます。
 博覧強記の物識り博士と、
 新入りのヒヨッ子ちゃんが、
 しっかり主役コンビとして登場してくれるんです♪

 
 先ずは、博士さんを御紹介いたしましょう!

「まッてましたでス!」
「がるがるぅ!」(←訳:パチパチィ!)

 白衣の裾をひるがえし、
 古めかしい博物館の建物を“支配”するのは、
 箕作 類(みつくり・るい)博士。
 動物研究部の主任研究員さんです。

 対して、
 新人ヒヨコちゃんは、

 池之端 環(いけのはた・たまき)さん、
 植物研究部でお仕事を始めて一ヶ月、
 まだホカホカ湯気が立ってる正真正銘のピヨピヨちゃんです。

「はかせとォ、しんじんッ!」
「ぐるるがる!」(←訳:頑張れ新人!)

 そう、
 動物や植物研究にたずさわる箕作さんと環さんのお仕事場は、
 国立自然史博物館。

 箕作さんは、環さんの直接の上司ではないのですが、
 『赤煉瓦』と呼ばれる旧い建物で
 標本収蔵室の整理を担当していると、
 大先輩の箕作さんに怒られたり、
 質問したり、
 教わることがあったりもするのです。

 なんといっても箕作さん、
 《ファントム》
 と仇名される《博物館の怪人》なのですから。

「はくぶつかんのォ、かいじんッ!」
「がるるるぐぅるるる!」(←訳:オペラ座じゃなくて!)

 第一話ならぬ『標本№1』は、
 『呪いのルビーと鉱物少年』。

 消えた鉱物標本の謎に
 ピヨっ子な環さんは「?!?」。

 けれども、《ファントム》たる箕作さんは
 一目瞭然……??

「わほゥ! だとしたらァ~」
「ぐるるがるがるっ?」(←訳:本物の怪人博士っ?)

 鉱物にまつわる謎、
 植物にまつわる謎、
 化石にまつわる謎……と、
 博物館らしい多彩な広がりをみせる物語は
 ミステリマニアさんでなくとも愉しめるエンタな作品です♪

「ものしりィはかせはァ、たよりにィなるゥ!」
「がるるるるぐるる~?」(←訳:だといいんだけど~?)

 美術館でうっとり♪
 水族館って和むよね♪
 動物園もいい♪
 でも博物館がいちばんだよ!という博物学好きな御方に
 とりわけのおすすめです。
 ぜひ一読を!  



 
コメント
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