テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 房総の武人の素顔 ~

2022-08-14 20:52:18 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 びッくさいとはァ~おおにぎわいィ!」

「がるる!ぐるるがるる~!」(←訳:虎です!久々のコミケ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 記念すべき100回目の《コミックマーケット》、

 SNSで画像を拝見しているだけでもワクワクしてきます♪

 皆さん楽しんできてね~とエールを送りながら、

 さあ、私たちは読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  

 

 

          ―― 上総広常 ――

 

 

 著者は千野原靖方(せんのはら・やすかた)さん、

 2022年5月に発行されました。

 『房総最大の武力を築いた猛将の生涯』

 と副題が付されています。

 

「わおゥ! ひろつねェさんッ!」

「ぐるるがるる~!」(←訳:いまや人気者~!)

 

 大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に登場し、

 佐藤浩市さんの熱演も相まって、

 歴史好き&大河ドラマ好きなファンの方々に

 大いなる感動をもたらした武人、

 上総広常(かずさ・ひろつね)さんこと

 平広常さん(生年不明~1184)。

 

 この御本では、

 保元の乱では源義朝さん側に属して奮戦、

 《源平十七騎》の一騎として讃えられた広常さんの、

 後半生――

 源頼朝さんの挙兵に参陣して以降の

 生涯が描かれています。

 

「うむむゥ~…すくないィ?」

「がるるる~…!」(←訳:難しいね~…!)

 

 そうなのよね、

 何しろ800年前のことで

 残っている資料が少ない事実は否めません。

 

 が、著者・千野原さんの筆は

 広常さんの“背景”を果敢に探ってゆきます。

 

 広常さんが房総最大の武力を

 維持できた理由……それは、

 馬と海と鉄。

 

 房総半島で育った優秀な馬たちと

 馬具・武具の製造、

 海岸から採れる砂鉄、

 その砂鉄を利用した製鉄業によって、

 広常さんは“房総ナンバーワン”の称号を

 獲得できた、というのです。

 

「おかねもちィ、でスかッ?」

「ぐるがるるぐる!」(←訳:鉄は貴重品だよ!)

 

 なるほど、これはキーパーソンだわ、

 と感心させられますね。

 

 広常さんを味方につければ、

 窮地の頼朝さんも一気に劣勢を挽回できる……

 けれども、

 部下にしておくのも、

 ちょっと怖い存在かも……?

 

「つよすぎるゥ?」

「がるぐるるる?」(←訳:油断できない?)

 

 鎌倉殿となった頼朝さんと

 広常さんの間に

 小さな、

 しかし修復しようのない亀裂が生じたのは、

 いつのことだったでしょうか。

 

 そして、

 広常さんを待つ運命は――

 

「うむむむむゥ!」

「ぐるがっるるぅ!」(←訳:衝撃だったよぅ!)

 

 御本の後半には、

 広常さんの一族の

 ”その後”も記されています。

 

 平安末期~鎌倉という時代にあって、

 義経さんたちに比べれば、

 今まであまりメジャーではなかったけれども、

 ドラマを機に多くの人びとの心に刻まれた

 ひとりの《猛将》の実像を探るノンフィクション作品は、

 歴史好きな活字マニアさんにおすすめですよ。

 大河ドラマファンの方々も、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

 

コメント
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