テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ ここに、一件落着? ~

2022-08-28 21:01:13 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 これにてェ、いッけんらくちゃくゥ~!」

「がるる!ぐるっ!」(←訳:虎です!ははっ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 奉行所のお白州に響く小気味よい声――

 はい、本日の読書タイムは、

 江戸の法曹システムをテーマとする

 こちらの新書作品を、さあ、どうぞ~♪

  

 

 

     ―― お白州から見る江戸時代 ――

 

 

 著者は尾脇秀和(おわき。ひでかず)さん、

 2022年6月に発行されました。

 『《身分の上下》はどう可視化されたか』

 と副題が付されています。

 

「おぶぎょうゥさまのォ、めいさばきィ!」

「ぐるるるがる~!」(←訳:難事件も解決~!)

 

 近年、映像化されることは少ないものの、

 かつては大人気だった

 名奉行さんが主役の映画やドラマ。

 

 そこに登場するのが、

 奉行所の中に設えられた《お白州》であり、

 ドラマを大いに盛り上がる大舞台、と申せましょう。

 

「じつざいィ、しましたでス!」

「がるるぐっるるる!」(←訳:資料も残ってます!)

 

 《お白州》の構造は。

 

 その歴史の始まりは。

 

 以前は『庭』と記述されていたものが、

 『白州』へと変わったのは、いつのことか。

 

 裁判(公事訴訟)の仕組みや手続きが整ったのは、

 いつ頃のことか。

 

 そして――

 《お白州》内部の、

 秩序やルールとは?

 

「むむむッ! ややこしィ~!」

「ぐるがるる!」(←訳:複雑だよう!)

 

 法の名の下、

 物事にきっちりカタをつける、って、

 これがなかなか簡単には行かぬようです。

 《お白州》での席順、

 役人さんたちの服装、

 身分や、先例や、

 本当にもう、大混乱で。

 

 

 そしてまた、

 仕来り(しきたり)を長く積み重ねて、

 あれやこれやの法務が定まってきた、

 と思ったら――

 

「わわッ! ばくまつゥ~!」

「がるるぐるぅっる!」(←訳:維新が来ちゃった!)

 

 江戸から明治へ、

 法体制も大転換。

 

 2021年放送の大河ドラマ『青天を衝け』では

 描かれなかった新時代の裁判システムや司法の稼働、

 すなわち

 徳川体制下の《お白州》の終焉を、

 著者・尾脇さんは丁寧に追跡してゆきます。

 

 近代へ、

 さらには現代へも通じる

 ひとつの道筋を。

 

「じみィだけどォ~」

「ぐるるがる!」(←訳:大きな変化!)

 

 《お白州》から明らかになる

 江戸の社会と、構造と、歴史。

 

 近代史好きな活字マニアさん、

 時代劇好きなの方々にもおすすめの

 ノンフィクション作品ですよ。

 

 なお、徳川慶喜さんについて書かれたパートは

 あまり多くはないのですが、

 “最後の将軍“の革新者ぶりが伝わってきますので、

 『青天を衝け』ファンの方々も、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♫

 

 

 

コメント
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